大阪市に本社を構え、IT活用によりモデルハウスなどの空間を3次元化し提供する事業を展開している(株)プロシード。同社は2008年からラオスでゴム園を中心とした大規模農業に取り組み始めた。なぜラオスで、しかも農業なのか。同社代表の秦立氏に話を聞いた。
ラオス農業が抱える問題点のひとつに、肥料がなく焼畑農業が続いていることがある。「日本のバイオ技術を導入、有機肥料を生産し、ラオスにバイオモデル基地を作りたい」と話す秦社長。有機肥料の事業は12年にスタートし、今後はラオス全土、周辺国にも広げる考えだ。
秦社長は「当初、農家に働く積極性が足りなかった」と苦労を語る。少しずつ改善されてきたが、ゴムの収穫に7年もかかることを話したとき、そんなに待てないとはっきり断られたという。毎年収穫ができ、利益が得られるものでなければ、受け入れないという意見も挙がった。仕事についての考え方も違い、意見が食い違うと、仕事を放棄することもあった。仕事しなくても山に行けば、山菜や果物も手に入る。労働力が足りなくなることもあり、再三の話し合いや差し入れなどでモチベーション向上のために働きかけている。
5年後にゴムで1億円程度の売上を期待している。それまでは米やとうもろこしなどの短期作物と有機肥料で利益を確保していくという。ラオス国内の環境保全と経済発展の両立、可能性を秘めた異国で難題に挑む。
≪ (前) |
<COMPANY INFORMATION>
(株)プロシード
代 表:秦 立
本社所在地:大阪市北区梅田1-1-1000大阪駅前第1ビル
設 立:2007年4月
資本金:1,000万円
事業内容:ITを活用したモデルハウスの3次元化ほか
URL:http://www.procedo.co.jp/
※記事へのご意見はこちら