経済産業省の試算によると、買い物困難者は全国に600万人といわれる。中山間地域で高齢化や過疎化が進み、買物が困難になっているというのは想像しやすいが、実は都市周辺にも広がっている。かつてニュータウンや新興住宅地として宅地化された都市周辺でも高齢者夫婦や一人暮らし世帯が増加。人口減や郊外型ショッピングモールの出店により、旧住宅街でスーパーや商店が撤退したり、商店街が衰退したりするなど買物が不便になっている地域が増えている。
<新しいビジネスモデル>
2012年2月から徳島県徳島市の(株)とくし丸(住友達也代表)が始めた移動スーパー「とくし丸」。ラッピング軽トラに商品を載せ、移動販売を行なうが、この事業モデルは、全国初となる仕組みだ。それは食品供給元となるのが、各地域で営業するスーパーであり、販売するのが個人事業主となる販売パートナーという点である。そして、同社が行なうのは移動販売のプロデュースだ。同社は主に移動販売のコース設定を行なうため、歩いてニーズ調査を行なう。駐車販売できるスペースを確保するためではなく、1軒ずつ住宅を訪問し、聞き取り調査により、個人の販売先を開拓している。
同社代表の住友氏は「1軒、1軒話を聞いて、初めてわかることがある。200メートル先にスーパーがあっても、重いものを運べない方。居間から玄関先にも出られない方。目の不自由な方までいろいろ。今後もこのようなニーズは拡大していく」と語る。
移動スーパーの課題は収益性だ。一般的な移動スーパーのモデルでは、リアル店舗以外に移動販売車を走らせることで、経費がかかってしまう。このモデルでは移動販売にかかる経費は個人事業主が負担する。スーパーは商品を供給し、潜在需要をとらえ売上を伸ばすことができる。そして、同社は売上伸長のトータルサポートを行なう。3者で役割と責任を分担することで、大きなメリットが生まれる。
<COMPANY INFORMATION>
(株)とくし丸
代 表:住友 達也
所在地:徳島市南末広町2-95
設 立:2012年1月
資本金:1,000万円
TEL:088-612-7028
URL:http://www.tokushimaru.jp/
■大淘汰時代が始まる 地場スーパーはこれで勝つ!
<日 時>
10月2日(水)午後5時~(開場 午後4時半~)
<プログラム>
第1部 午後5時~午後5時半「次のM&A対象はここだ!」
(株)データ・マックス 流通事業部 部長 鹿島 譲二
第2部 午後5時半~午後6時45分「地場スーパーはこれで勝つ!」
(株)スーパーまるまつ 代表取締役社長 松岡 尚志 氏
<会 場>
IPシティホテル 2階
福岡市博多区中洲5-2-18
(地下鉄 中洲川端駅2番出口より徒歩3分)
<参加費>
3,000円(税込)
※IBクラブ会員は2,000円(税込)
※セミナー終了後、懇親会(希望者のみ お一人様別途3,000円)
<申込方法>
コチラからFAXいただくか、下記のメールフォームから申込ください。
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