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孫文・梅屋庄吉常設展示室整備が本格化~長崎県・市共同で「日中友好のシンボル」
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2013年9月20日 16:14

 中国の辛亥革命100周年をきっかけに、長崎県が、孫文と、孫文を物心両面で支援した梅屋庄吉を取り上げ、長崎の中国・東アジアとの近代交流史を発信するプロジェクトが本格化する。
 長崎県と長崎市が共同で、長崎市松が枝にある旧香港上海銀行長崎支店記念館に「孫文・梅屋庄吉と長崎近代交流史常設展示室(仮称)」を設置する計画だ。同記念館は整備のために10月から来年3月末まで休館に入る予定。

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 整備基本構想が、2013年3月にまとまり、「中国・東アジアとの友好のシンボル」となる施設として、友好交流に寄与することを目指している。中国・東アジアとの近代交流史を一覧できる拠点として整備し、常設展示をはじめ情報発信、研究などに活用する。整備基本構想によると、資料の収集保存や研究は、長崎歴史文化博物館が主体となって実施し、研究機関などと連携を図る。整備事業には、2013年度県当初予算で約1億6,500万円が計上されている。

 旧香港上海銀行長崎支店記念館は、国指定の重要文化財であり、整備にあたっては、施設本体に変更を加えることができないなど制約がある。整備のために休館する10月を直前として、県・市など関係者の協議が急ピッチですすめられている模様だ。
 常設展示室は、江戸時代、東洋・西洋に日本で唯一開かれた長崎の近世研究に比べて手薄だった、幕末以降の長崎の近代に光をあてるもので、日中友好に役立ち、長崎の新たな魅力となる見通し。

kyu_honkonsyanhai2.jpg 孫文は、1911年に始まった辛亥革命の指導者で、中華民国の臨時大総統を務めた。梅屋庄吉は、14歳で上海に渡り、その後香港でビジネスに成功するとともに孫文と出会った。アジア人としての感覚を身に付け、民族主義者を支援。独立運動への援助を理由に逮捕されそうになってシンガポールへ脱出するなど波乱の人生を送った。孫文への支援は終生変わらなかった。

 辛亥革命100周年を迎えた2011年には長崎歴史文化博物館で特別企画展「孫文・梅屋庄吉と長崎」を開催、半年間に約5万7,000人が入場した。長崎市観光推進課では「孫文と梅屋庄吉の認知度が高くない時期に開催し、多くの人に来ていただいた。特別企画展をきっかけに、孫文と梅屋庄吉を知ってもらえた」と、その意義の大きさを振り返り、常設展示室整備に期待を込める。
 10月には長崎くんちが開かれるなど、長崎は秋の観光シーズンを迎える。旧香港上海銀行長崎支店は、長崎市内の洋館のなかでも最大級。長崎~上海航路が就航し、長崎バンドとしてにぎわった往時の面影がよみがえる。閉館前の9月末までに見学して、リニューアル前の姿を目に焼き付けておくのも、一つの楽しみだろう。

【山本 弘之】

▼関連リンク
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