内モンゴル産の岩塩を日本に卸す(有)バンベン(福岡市博多区)の坂本毅社長。同氏が1991年に青年海外協力隊として派遣されたのが中国・内モンゴルのオルドスという街だった。かつて草原だった場所は砂漠化し、黄砂の発生源となっている。「第2の故郷をもとの姿に戻したい」そんな思いを抱きながら、2004年たった1人で会社を設立。内モンゴルの岩塩などを販売し、売上の10%を緑化に投入するプロジェクトを推進、着実に緑を増やしている。
<教え子の誘いに>
年月が過ぎ、オルドスでの体験が思い出になりかけていたとき、突然教え子から連絡が入る。同窓会の誘いだった。9年ぶりにオルドスの地を踏んだのだが、教え子の一人がある村の村長になっていた。その村はかつて森と草原で覆われていたというが、完全に砂漠化していた。「もう一度緑に戻そう」と決心した。NGOを立ち上げようとも考えたが、助成金に頼る運営では活動が不安定にならざるを得ない。長期的な計画で緑化を進めるためには自立して資金を調達する必要があった。周辺では塩の生産が盛んであり、それをビジネスにしようと決めた。モンゴル料理で使われる調味料は塩がほとんど。にもかかわらず、肉や野菜が驚くほどおいしかったからだ。すでに取引をしている日本の総代理店に相談し、九州での代理店契約を結び、2004年からモンゴル塩を販売するようになった。
百貨店などはすでに大手の商社が入り込み、市場開拓は難しい。こだわりの商品を揃える個人経営店、梅干やゆず胡椒などを製造する加工業者、焼肉、焼き鳥などの飲食店などに卸している。売上の10%を緑化に投入すると決めたが、販売開始直後は売上もわずか。しかし、すぐにでも緑化をスタートさせたいと思い、売上のすべてを緑化に投入した。これまでの蓄えを切り崩し、当面しのいでいた。現在、取扱量は緩やかに伸び、現在で600万円ほど。会社を一人で切り盛りしているため、人件費はかかならいが、利益を出すところまでには至っていない。ただ赤字幅は着実に縮まっており、数年後には黒字化したいと意気込む。
<COMPANY INFORMATION>
(有)バンベン
代 表:坂本 毅
所在地:福岡市博多区住吉4-17-1
TEL:092-292-0377
FAX:092-292-0378
URL:http://banben.jp/
※問い合わせ、商品の注文はHPから
■大淘汰時代が始まる 地場スーパーはこれで勝つ!
<日 時>
10月2日(水)午後5時~(開場 午後4時半~)
<プログラム>
第1部 午後5時~午後5時半「次のM&A対象はここだ!」
(株)データ・マックス 流通事業部 部長 鹿島 譲二
第2部 午後5時半~午後6時45分「地場スーパーはこれで勝つ!」
(株)スーパーまるまつ 代表取締役社長 松岡 尚志 氏
<会 場>
IPシティホテル 2階
福岡市博多区中洲5-2-18
(地下鉄 中洲川端駅2番出口より徒歩3分)
<参加費>
3,000円(税込)
※IBクラブ会員は2,000円(税込)
※セミナー終了後、懇親会(希望者のみ お一人様別途3,000円)
<申込方法>
コチラからFAXいただくか、下記のメールフォームから申込ください。
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