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チャイナビジネス最前線

台湾の観光地に「中国人」続々と~観光経済活性化の裏に苦労も・・・
チャイナビジネス最前線
2013年10月 1日 12:39

 台湾と中国大陸の関係が密になっていくなか、台湾でも「中国人観光客」の流入が目立っている。2008年に国民党・馬英九政権が誕生して以来(国民党はもともと中国大陸から移ってきた)、特に経済面で中国大陸との親密化が進んだ台湾。現政権前は、独立派の「民進党(陳水扁政権)」が政権与党に立ち、中国とは緊迫していたものの、馬政権になって以来、構造が一変している。

 中国からすれば「台湾は中国の一地域」という根本は変わっていない。しかし、通貨(中国は人民元、台湾は台湾ドル)とパスポート(中国は中華人民共和国、台湾は中華民国)は異なるという「現実」は認めている。

img_c.jpg 一方、台湾でも「現実」は受け止める傾向にある。観光客が流入すれば経済が活性化し、景気が良くなることは一目瞭然。旅行者は中国でも富裕層が多く、ツアーを組んで大量にやってくるため、拒絶することはできない。ただ、その構造は一筋縄にはいかないようだ。台湾には「独立派」も少なくなく、中国人観光客が押し寄せるスポットに、「共産党は終わっている」(大陸で利用される簡体字を使用して)などと書かれたプラカードを持って抵抗姿勢を見せつける人もいる。

 また、中国人はどこででもたばこを吸うため、ホテルやレストランでは対応に苦慮しているようだ。基本的に屋内全てでの喫煙を禁止している台湾。ホテルの絨毯やベッドに煙草のニオイが染み付いてしまうと簡単に取れず、次の客が利用する時に弊害が出てくる。中国人が使った後の部屋に、ニオイに敏感な日本人を入れないように設定しているホテルもあるという。レストラン内で平気で吸う客も多いため、店側は、カドが立たないように、屋外で吸うことを促すという。あいさつ代わりにすすめたりするほど、中国人にとってはたばこが習慣化しているため、促されて怒りを示す観光客もいるが、渋々出て行き、外で吸っている光景をたまにみかける。

 ある台湾旅行代理店関係者は「中国人観光客は数年で圧倒的に増えている。日本人観光客も増加しており、『発展している北部には日本人、自然や観光地が多い南部には中国人』という図式がある。日本人は礼儀作法がいい。しかし、中国人は言葉が通じる利点もあるものの、マナーの部分では要注意。観光客が増えるのはありがたいが苦慮する部分も多い」と話す。南部に行けば、有名レストランや観光地の入り口付近で、タバコを吸っている大量の男性を見かける。彼らのほとんどは「中国人」観光客。昔からある光景のようにも映るが、実は最近発生し始めた事象なのだ。

【杉本 尚丈】


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