ミャンマー資本としては唯一の電子部品メーカー・アースインダストリアルは日本企業向けの製造を行なっている。アース社はヤンゴン郊外に1997年に設立された。日本企業の需要に基づいたもので日本から技術者を呼びノウハウを学んだ。その縁で今日までクライアントは日本企業だ。現在約1,500人を雇用している。設備が大きいだけに現在の電力供給環境では、自家発電施設が不可欠で燃料費は大きな負担となっているという。
日本仕様だけにJQAやUL、ISO9001などの国際認証を取得しており「品質一番」というポリシーが社内に掲げてある。セミナー室が隣接されており常時、教育指導が成されている。キャリアや職能により帽子の色が分けられており、どのレベルか一目で識別できるようになっている。働くのは20代前後と見られる女性が圧倒的に多い。驚くのはその手際の良さと集中力。仕事への姿勢として日本ではあまり聞かれなくなった「一心不乱」という表現を想起させる。現在は部品をすべて海外から調達し組み立てのみの工場だが、時間をかけず部品からの開発もやり遂げてしまう。報酬は月給65$からのスタート。今後は上がっていくだろうが安価で勤勉な労働力は日系企業にとってはこの上ない魅力である。
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