＜「持っている首相」電光石火の消費増税＞
　長らくご無沙汰してしまい、久々の更新となった。決して体調が云々での休養・・・ではなく、ネタが尽きたから・・・でもない（爆）。小生も一応、現役のビジネスマンである（エヘン）。ぶっちゃけ、仕事の事情である。ご報告が遅れたが、実は今春より東京本社へ転勤となったのだ。久々に、花のお江戸にリターンした。
　東京と言えば、お約束ネタの2020のオリンピック招致が決まり、７年後というのにマスコミは大騒動。来春からの消費増税導入の決断も、実はこのオリンピック招聘が大きなカギを握っていた。東京オリンピックが決まってから、まさに電光石火の如く来春からの消費増税も決まった。国民にとっての幸せか不幸せかは別にして・・・。安倍晋三首相も「持っている」政治家なのかもしれない。
　しかしながら、こんな投資依存型経済の益々の増幅ってコモディティなわれらが食品業界にとっては大いに悩ましく、ビミョーな感じなのである(苦笑)。なにせ、大手小売業様は庶民の味方なんだそうだからー。

＜太郎ちゃんはサザエさん症候群？＞
　台風が本土を縦断、大きな被害をもたらした９月中旬の三連休のことだ。東京もいよいよ台風が直撃するぞぉ～と、身構えた連休最終の月曜日のこと。
　小生は「今日はさすがに空いてるっちゃろ、狙い目ばい」と思い、午前中、自宅から徒歩５分の距離にあるスポーツクラブに車で出かけた。しかし、スポーツクラブにいたのは通常の６割増。なぜか、親子連れが多い。
「これも台風の影響ばい」と、妙に感心。そんななか、顔なじみの25歳、鹿児島出身のマッチョなトレーナー堂園クンに「頑張ってますね」と声を掛けられた。

「おいゾノ、オナゴにもてよ～３つの方法ってな～んか知っと～か？」
「いきなり何ですか、山笠さん。ぜひ知りたいっス。教えて下さい！」身を乗り出してきた。
「まず第一に、相手の話を黙って聞いてやることばい。２つ目は着ている洋服を褒めること。３つ目はできるだけ美味しい食事を食べに連れてってやること。これだけやってダメだったら、未練たらしく付きまとわず、男らしく諦めたほうがよか！」
「それそれ、そうなんですよ～。いま同棲している彼女とは、会話が倦怠期気味なんですよね～。さっそく使ってみまーす。今日から話をよく聞いてあげるようにします！」

「倦怠期～！？　堂園クンで倦怠期な感じなら、俺の家なんかど～なっちゃうのよ～」と内心ぼやいていると、「それじゃぁ山笠さん、トレーニング頑張って下さい」と、堂園クンは小生の前を明るく立ち去って行った。
　何のことはない、この「３つの方法」って、じつは、村上春樹の短編小説の受け売りなのさ。現実がそうは甘くないことは、毎回しくじるたびに「ん～、そ～ですねぇ、失敗は成功のマザー」と心のなかで自らを慰めつつ、いわゆるひとつの、この未練たらしい太郎ちゃんが、幾多の経験から百も承知なのだよ、堂園クンっ！！

　その日の東京都内はというと、小生がスポーツクラブを後にした昼過ぎ、（交通機関はともかくも）天候は思いのほか平静を取り戻してきた。自宅に帰り、台風であきらめかけていた野暮用を果たすべく外出、夕方帰宅した。テレビをつけると、台風被害ニュースのてんこ盛り。
「やっぱり、台風のニュース特番で今日のサザエさんは休みよ～ねぇ」とカミさんに何気に話す。
「何言ってんの、今日は月曜日だよ。三連休だからって何ボケてるの」と、露骨にさげすんだ口調で切り返された。
「そ～やった。それじゃぁ今夜は半沢直樹もやらんね」
「昨日の夜やってたじゃない！　しっかりしてよ～」
　これもまた中高年サラリーマンに蔓延している「サザエさん症候群」なのだろうか。これといった不満も満足もなく、心に空いたポッカリ感を他愛ない冗談やニュースで穴埋めして暮らす毎日の憂鬱感・・・。奥様引き連れて国内外を飛び回る安倍首相の充実ぶりが、持ってないサラリーマンには、なんとも羨ましく恨めしいかぎりなのであります。

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