<107万5,979歩で高まった危機感>
7月4日公示、同21日投開票という日程で行なわれた参院選・福岡選挙区(定数2)で34万8,250票を獲得し、国政復帰を果たした野田国義氏。4期16年務めた八女市長の経験を活かし、地方の声を国政に届けるべく、掲げたスローガンは「ひと・暮らし・地方が原点。」であった。
「本当の意味での地域主権、そして道州制の実現を目指す」という野田氏は、『元八女市長』という原点に立ち返った。キャンペーン「歩くノダ!! 聞くノダ!! くによしの60万歩」を4月28日に開始。安倍政権の経済政策「アベノミクス」について、「いつか来た道」と警鐘を鳴らす野田氏は、自分の目と耳で福岡県各地域の実態を確認した。
1日1万歩、歩いて回る。睡眠時間は平均約5時間。もちろん休みはない。当初掲げた60万歩は目標を6月14日に達成。選挙戦の最終日までで通算107万5,979歩を数えた。自ら課した過酷なスケジュールだが、そこで暮らす人々の声を聞く度に「アベノミクスは地方切り捨ての政策」との確信は深まっていった。「行く先々で9割以上の方が『実感がない』と仰っておられました。アベノミクスは中央の資産家・富裕層の経済政策です。食料費は値上げしており、給料・年金が上がらなければ生活は厳しくなります」(野田氏)。
<国・九州府・市町村の簡素な行政へ>
今回の参院選で野田氏は、(1)自立・共生の社会づくりと男女共同参画の推進。(2)ムダな公共事業ではなく医療・介護・年金など社会保障への投資と、環境・農林水産・ものづくりを中心とした成長戦略。(3)富裕層・資産家、一部の大企業が恩恵を受けるのではなく、生活者・納税者・消費者・働く者に軸足をおいた政治。(4)社会全体による子育て支援、自ら生き抜く力を身につける教育の充実、現場重視のいじめ・体罰対策。(5)自然・再生エネルギー導入の推進と2030年代の原発稼働ゼロ。(6)穏健な保守から中道リベラルを包み込む国民政党の一員としての平和維持などを訴えた。
また、政治活動の新たなステージとなる参議院については、「かつて『良識の府』と言われた参議院が今、『政争の府』『衆議院のカーボンコピー』になっています。選挙区の定数訴訟で、違憲あるいは違憲状態とする判決が次々と出されていますが、衆参の役割分担も含めて変えて、昔のような『良識の府・参議院』を復活すべきです」という。
また、党の今後について、「私は運良く半年で国会に返り咲くことができました。皆さんに感謝です。しかし、昨年暮れの衆議院選挙で落選し浪人している仲間、先の参議院選挙で落選した民主党の多くの前議員が1日も早く復帰出来るように全身全霊を傾け、頑張って参ります」と、決意を語る。
「九州府となれば、オランダ一国と同じくらいの経済規模になります。将来的にはなるべく簡素な行政にして、国・九州府・市町村というようなかたちが良いと思います」と語る野田氏。目指すのは、「国に何度もおうかがいをたてずに済む、地方が押し上げていく経済」だ。
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<プロフィール>
1958年、福岡県八女郡立花町生まれ。農家の長男として広川町で育つ。福岡県立福島高等学校卒業。日本大学法学部卒業。代議士秘書を経て、93年に34歳で八女市長に初当選。全国最年少市長(当時)として全国の話題を集め、「改革派・市民派市長」としてオープン・フェア・クリーンの政治姿勢で4期16年市長職を務めた。2009年に衆議院議員に初当選。12年12月の衆院選(福岡7区)で落選。13年7月の参院選・福岡選挙区で初当選し、国政復帰を果たす。
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