反社会的勢力に対する基本方針
株式会社オリエントコーポレーション(以下「当社」という)は、市民社会の秩序や安全に脅威を与える、暴力団をはじめとする反社会的勢力との取引を含めた一切の関係を遮断するため、以下の基本方針を定めます。
1.当社は、社会の秩序や安全に脅威を与え、健全な社会・経済の発展を妨げる反社会的勢力との関係を一切遮断するため、全役職員が断固たる姿勢で取組みます。
2.当社は、反社会的勢力による被害を防止するために、警察・暴力追放運動推進センター・弁護士等の外部機関と連携し、組織的かつ適正に対応します。
3.当社は、反社会的勢力による不当要求には一切応じず、民事・刑事の両面から法的対応を行います。
4.当社は、反社会的勢力への資金提供、裏取引には一切応じません。
5.当社は、反社会的勢力による不当要求に対応する役職員の安全を確保します。
上記はオリコのホームページに掲載されている「反社会的勢力に対する基本方針」を抜粋したものである。
掲げられた5つの基本方針の一つ一つの文章は高邁ではあるが、ただ掲げれば良いというものではない。この基本方針は全役職員が実行することに意味がある。
翻ってみれば、自動車販売業者から持ち込まれる「問題融資」を受け付けるのは第三者ではなく、オリコの営業マンである。いやしくも東証一部に上場している企業の社員がやるべきことではなく、むしろ内部告発によって露見したのではないかと善意に解釈したいほど、社会倫理に欠ける行為に他ならない。
暴力団員と知りながらも営業推進のため「提携ローン」を取り組んでも問題なしとする企業風土がオリコにあったとすれば、それはオリコだけにとどまらず信販業界全体の体質を問われる不法行為である。
それ以上に、オリコの杜撰な「問題融資」の実行を2年以上も放置し、手をつけなかったみずほ銀行の行為は、銀行業界に与えた影響は計り知れないものがある。金融庁から箸の上げ下げまで指導される銀行業界にとってみれば、これを機に更に厳しい行政指導が行われるのではないかと戦々恐々となっているとの話が伝わってきている。
UFJ銀行は大量の不良債権を抱えて解体され三菱東京銀行に統合された。今回の驕りから出た身の錆は、それに匹敵するほどの大きな「問題融資」であり、「認識が甘かった」で片づけられる問題ではないことを、みずほ首脳陣はまず自覚することが求められる。
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