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敷居の低い学習サービスで「教育の機会均等」を目指す(4)
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2013年10月14日 07:00
(株)SCホールディングス 代表取締役 吉田 知明 氏

 「個別指導塾スタンダード」を全国展開する(株)SCホールディングスの吉田知明社長(41)。「教育の機会均等」を掲げ、誰もが利用できる安価で効果的な学習指導を志し、独立・起業したのが29歳の時。教室数は200を超え、海外にも進出。国内1,000教室と海外展開を目指し、勢いを加速させている。

(聞き手:IB事業部長 緒方 克美)

<人材確保が重要な課題>
 ――企業規模が大きくなり社員数も増えると、創業期とは違うマネジメントの難しさが人事の面においても出てくると思いますが。

 吉田 知明(以下、吉田) 現在教室拡大のペースを速めていることから、100名とかの規模で採用を行なっていきますが、適性検査や学力検査を行なったうえですべて私自身が面接を行ないます。
 教室長となる人材が業績を大きく左右しますし、それ以上に子どもたちの将来を考えるとき、やはり大きな責任がありますので面接にはかなりのエネルギーをかけて臨みます。
 ただ幸いなことに業績の向上とともに応募者の質も年々上がっていると感じます。

 ――人材の確保とその活用については、すべての経営者が最大の課題として悩んでいる問題ですからね。地場企業の場合はとくに。

SC_g.jpg 吉田 基本は教育に対する情熱。そして誠実であることですね。
 ただ本人の評価については、経営者が行なうというよりも、顧客である生徒や保護者が下すものだと私は考えています。
 業績が上がらなければ、それはサービスに対してお客さまが満足していないということにほかならない。
 年に2回ほど詳細なアンケートを生徒と保護者に対して実施していますが、カリキュラムや指導内容はもちろん、塾に対して何を求めているのか、不満があるとすれば何かをここから明らかにしていきます。
 ですから設問の内容は毎回少しずつ変え、かなりの労力と時間をかけ検討します。当然講師や教室の雰囲気に対する評価も含まれますので、改善すべきポイントの材料となります。

 ――管理一辺倒ではないけれど、押さえるべきところは押さえる、という。
 
 吉田 やはりそれぞれのスタッフがいかにやる気をもって仕事に向かうかではないでしょうか。そういう意味で、私の経営の根底は「まず人ありき」というスタンスです。
 先ほどお話した個別指導への進出の時もそうですし、グループ各社の設立についてもいずれもそうですね。大連や香港への進出も、人との出会いが最大のきっかけであり動機です。
 
 ――しかしそこでスピードある経営判断を下していくのがすごいですね。たとえばソフトバンクの孫社長は「7割の勝算があればGOを出す。6割ではまだ早いし、逆に8割では遅すぎる」と言っていると聞いたことがあります。まさにそこのタイミングが経営者の勘とでもいうものなんでしょうね。

 吉田 先日ある性格分析をしていただいたのですが、「一生刺激を求めていくタイプだが、危ない橋は渡らない。負けず嫌いだが、負ける勝負はしない性格」ということでした。まあ、当たっているのかな、と(笑)。

(つづく)
【塩見 昭彦】

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<COMPANY INFORMATION>
(株)SCホールディングス
所在地:福岡市博多区店屋町8-17
設 立:2011年11月
資本金:1億3,759万7,852円
売上高:(13/4連結)約35億円
従業員数:連結272名(13年6月現在)
TEL:092-283-1188
URL:http://sc-holdings.co.jp/

<プロフィール>
SC_1_pr.jpg吉田 知明(よしだ・ともあき)
1972年生まれ、鳥取県出身。学卒後、家庭教師派遣会社にて勤務。2001年にスタンダードカンパニーを設立、代表を務める。その後、店舗内装会社などの設立やM&Aによる会社取得など多角的な展開を行ない、11年11月に(株)SCホールディングスを設立、代表取締役に就任した。


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