空いた口がふさがらない。ニュースサイト「HUNTER」が報じた、議会中にフィットネスクラブで汗を流していたという高島宗一郎福岡市長の行為に、市政関係者や市民から批判の声が上がっている。同サイトによると、高島市長は16日午前中、市内の高級フィットネスクラブで運動した後、同施設のサウナまで利用。その頃、市役所は業務時間中、市議会では決算特別委員会の分科会が行なわれていた。
NET-IBの取材に対し、市長のスケジュールを管理する市長室秘書課は、「分科会は各局で担当しており、16日は公務がなかった」などと説明。つまり、当日は高島市長にとって休日だったということになる。市政の重要課題を審議する間に、市政の最高責任者(市長)が休みをとる。高島市政では、それが当たり前のことらしい。言うまでもなく、「公務外」の時間をどう過ごすかは、最終的に高島市長が決める。
はたして、市議会で重要な審議が行なわれ、市職員が業務を行ない、市民が勤労している時に、リフレッシュするための時間をとらなければならないほど、高島市長は忙しかったのだろうか。市長室秘書課などに、直前の3連休(12日から14日まで)における高島市長のスケジュールを確認したところ、把握していた内容は以下の通りであった。
10月12日(土)
午後7時~ 地元バスケットボールチームの開幕戦
午後8時~ 福岡市主催行事(アジア太平洋フェスティバル2013)
10月13日(日)
午前10時~ 市内商店街のイベント
午前11時~ 観光イベント
午後6時~ 福岡市後援イベント
10月14日(月)
午前中 福岡市主催 市民総合スポーツ大会
午後2時30分~ 韓国・釜山市へ海外出張(1泊して帰国)
海外出張があった14日以外は、とても「ハードスケジュール」とは言い難い内容。少なくとも、高級フィットネスで汗を流す時間はあったはずである。加えて、福岡市主催の行事には担当職員も参加している。公務があったのは高島市長だけではない。
高島市長が16日午前中に汗を流していたフィットネスクラブは、市内の有名高級ホテル内にあり、滞在客が利用するほかは会員制。個人が入会する場合、入会金などで80万円、年会費15万円が必要となる。高島市長は、ラグジュアリーな雰囲気のなか、さぞかしリフレッシュできたことだろう。その間、市議と市職員は熱心に議論し、多くの市民は真面目に働いていた。
この呆れた実態を知った市議からは、「無責任の極まり!」「会議中に責任者不在は、ありえないこと。議会・職員・市民をバカにしている」といった怒りの声。市民からは、「職場が忙しい時に遊んでいる上司がいれば、部下はやる気をなくす。市税から給与をもらっている以上、その自覚がないなら早く辞職してほしい」(30代会社員)とのご意見が寄せられた。
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