高島福岡市長が決算特別委員会中にスポーツジムに行った件について考える
10月16日(水)の午前中、高島福岡市長が決算特別委員会の分科会中に高級フィットネスクラブに行っていたことが判明した。
市政の最高責任者が決算特別委員会の分科会が行われている最中に、高級フィットネスクラブに行っていたことで、福岡市議会は21日決算特別委員会の総会質疑が10時から行われる予定であったが、特別委員会の運営理事会でこの問題の事実確認および総会冒頭での高島市長の説明と分科会中の市長の行動についての資料提出が求められその審議および調整で、総会質疑は午後3時50分からと6時間も開始が遅れる異常事態となった。
問題となった10月16日(水)の決算特別委員会は、午前10時から分科会が行われており、第一分科会は財政局関連、第2分科会は教育委員会関連、第3分科会は港湾局関連、第4委員会は住宅都市局関連、第5委員会は環境局・水道局関連の審議が行われていた。基本的には各局で担当しており市長の出席義務はない、空いた時間を「公務」として使うか「公務外」として使うか市長の判断次第である。しかし分科会は市の重要課題を審議しており、とりわけこの日は福岡市内の整形外科で10人がなくなった病院火災を巡って説明や質疑が行われており市政の最高責任者が分科会の推移を見守ることなく、休暇をとってフィットネスクラブに行っていたことはあまりにも議会を軽視しており市民の理解が得られない行動と言わざるを得ない。
また、市長は市職員に対する監督責任があり、特別職で勤務時間の定めがないとはいえ、最高責任者として管理能力の資質が問われてもおかしくない行動であり、議会・市民だけではなく市職員にも説明する必要がある。
福岡市が処理すべき分野は年々拡大しており、議会が審議する議案も増大し複雑化している。
決算特別委員会の限られた会期のなかで、大量の議案を審査するには委員会総会だけでは十分でなく、議会が意思決定機関として合理的な活動を行うために、複数の組織を設け、総会の議決に先立って専門的かつ詳細に審議活動を行った方が効果的であるとして設けられたのが分科会である。
総会の議決に先立って、委員会総会の機能の一部を分担し、審議の予備的・専門的・技術的な審査機関としての分科会を設置することにより、専門的知識の養成や議案の分割的処理をはかることで議案の成立までの過程を能率的かつ効果的なものにしている。
このように分科会は福岡市の実質的な行政事務を調査・審査している部門であり、分科会の審査に基づいて委員会総会で審議し、議決することによって初めて委員会の意思決定となる。
このような重要な分科会で市議や職員が熱心な討議を行っている中、市政の最高責任者が休みをとってフィットネスクラブに行きプールやサウナ等で汗を流していたというのは
どう贔屓目にみても非難は免れない。
今回の件では、高島市長は非公開の運営理事会での説明と決算特別委員会委員長の「今後誤解を招かないよう強く要望する」との指摘で終わっているが、特別職とはいえ市長は報酬ではなく給料が支払われているのである。議会にきちんと報告する必要がある。
民間企業で役員会や幹部職員で決算会議に最高責任者が休みをとってスポーツジムに行くなどあり得ない話である。しかも市長の行動によって総会質疑の開始は6時間近くも遅れ、終了は午後10時50分と深夜に及ぶ結果となり市議や職員にも多大な迷惑をかける結果となった。
高島市長には猛省をしていただき、今後の市政運営を真摯に行っていただくよう強く要望する。
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