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カネボウよお前もか~被害1.5万人超 各地に弁護団発足
健康・医療
2013年10月24日 14:16

 美白化粧品「ロドデノール配合製品」による被害者が1万5,000人を超えた(株)カネボウ化粧品(本社:東京都中央区、夏坂真澄社長)。予想以上に被害が拡大するなか、同社は外部の専門家による第三者調査を開始するなど原因究明に努めてきた。一方、自主回収の最中にありながら、新たな美白化粧品の発売を検討するなど、その拙速ぶりが批判の対象ともなった。いまだにチグハグなカネボウ、いったい、どこへ向かおうとしているのか?

<被害報告の見逃し多数>
kanebou.jpg 第三者調査の委託を受けたふじ合同法律事務所が9月9日にまとめた報告書では、ロドデノール含有化粧品の承認申請から自主回収に至るまで、約30ページにわたり、その原因究明と対策が詳細に検討されている。
 報告書で明らかになったのは、当初、カネボウが発表していた発症例をはるかに超える数の被害者から、早い時期に、何らかの形で被害報告が同社にもたらされていたという点。メディアを通じて報じられていた2011年10月、12年10月以外にも、12年2月から7月までの5カ月間の間に10件以上の疑い例を見逃していた。同報告書では、「より早い期間で対応することが可能であったのであり、かつ対応すべきであった」と辛口の指摘を行なっている。

<再発防止に乗り出した厚労省>
 厚生労働省は10月11日、厚生労働科学研究費補助金による研究班を設置し、原因分析の検討を開始すると発表した。
「日本皮膚科学会の研究は治療のためのもの、研究班による事業は再発防止のためのもの。学会とも協力して原因究明のために、今ある知見をとりまとめる」(厚労省)とし、学会との連携も視野に入れている。

<被害救済弁護団の設立相次ぐ>
 全国各地で、「美白化粧品白斑被害救済弁護団」による110番相談が相次いでいる。10月26日には大阪で、11月2日には静岡で、被害者説明会が準備されている。今のところ、有志の弁護士による弁護団の結成に留まっており、全国的な連携の動きはないものの、大阪における110番相談では90件の相談があったという。弁護団に参加している弁護士は消費者問題に熱心な弁護士らで、「茶のしずく」アレルギー事件にかかわっている弁護士も多そうだ。

<花王主導で再起を図る>
 問題が山積するなか、親会社の花王は10月8日、「安全・安心」をしっかりと担保していくために、花王グループの化粧品事業を支える研究部門と生産部門を一体化すると発表した。花王は今後、カネボウをカネボウブランドを運営する1事業会社と位置づける一方、花王グループ化粧品事業のさらなる成長のために、組織・運営面での一歩進んだ変革が必要と認識、花王主導による化粧品事業の強化に着手した。
 そのようななか、カネボウは23日、新たに予定していた美白化粧品の発売を見送った。自主回収の渦中にありながら、新製品の発売を求める一部の顧客の要望に応えるかたちで検討が進められていたが、時期尚早との判断から見送ることになったようだ。絶体絶命のピンチに立つカネボウ。花王がバックで支えているとはいえ、「茶のしずく」事件と似た様相を帯びてきた。
 詳しくは、10月28日発刊の「I・B(Information Bank)本誌1881号」で報告する。

【田代 宏】

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2013年10月 7日 16:44
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