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微生物の力で"消滅型"の時代を創る(中)~(株)シー・アール・シー
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2013年10月30日 07:00

<SA菌の特徴と能力>
 一般的に、生ごみには多種多様な微生物が付着している。そのため、本来的には処理機に特別な微生物資材を投入せずとも、生ごみは自然にある程度は分解処理できる。とはいえ、生ごみの持ちこむ微生物は一定ではないため、特定の微生物資材を添加することで、塩濃度、pH、品温、水分など刻々と変化する環境に対応できるようにする。そこで現在、『シンクピア』で分解に用いられているのがバチルス属細菌製剤(SA菌)だ。

 SA菌とは、生ごみ処理機の開発に長年の経験を持つ応用微生物学者である大阪府立大学名誉教授の坂井拓夫氏が、生ごみ処理活性に優れた菌材として発明した。SA菌は8種のバクテリアの混合材で、使用バクテリアはいずれも(1)好気的に増殖する、(2)桿(かん)菌で(3)胞子を形成することから、分類学的にはバチルス属のバクテリアとなる。バチルス属とは、水中や土壌に普遍的に存在する非常に多くの種を含む属で、高pHや低温、高塩濃度、高圧といったさまざまな極限環境にも適応している種も多いのが特徴だ。

 SA菌の安全性に関しては、イヌを用いた3カ月の摂食試験で異常の発生はまったく認められなかった。また、千里金蘭大学生活科学部教授の實寶智子氏のもと、ラットを用いたさらに精密な検証を実施。マウスを1群あたり10匹(オス5、メス5)使用し、生理食塩水のみ、低濃度、高濃度の3分類に分け、SA菌経口投与によりその急性経口毒性を調べた。期間は14日間だったが、死亡率はいずれもゼロ。すべての個体において異常も見られず、安全性が立証されたという。

 SA菌の特筆すべき特徴は、植物病原菌(カビ類)や大腸菌、緑膿菌など動物病原性を有するバクテリアを殺菌する抗菌物質生産菌(バチルス・サブティリス・TS-A)を添加し、生ごみ処理機の運転中に植物病害菌や動物病害菌の大量増殖を防御する手段をとっている点にある。すなわち、人体に有害な細菌やガスなどを増殖させることなく、生ごみを安全に分解処理できるのだ。

(つづく)
【大根田 康介】

≪ (前) | (後) ≫

<COMPANY INFORMATION>
(株)シー・アール・シー
シンクピア事業部

所在地:福岡市東区松島3-29-18
TEL:092-623-2130


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