特定非営利活動法人 日本オンラインドラッグ協会(JODA/後藤玄利理事長)は10月31日、一般用医薬品(OTC薬)のインターネット販売をめぐって厚生労働省で調整が進められている薬事法の改正に関し、神戸大学名誉教授で弁護士の阿部泰隆氏による意見書を政府関係者に提出した。
「医薬品のインターネット販売規制を行おうとする薬事法改正に関する意見」とする意見書のなかで阿部神戸大名誉教授は、「インターネット販売に起因する看過できない副作用の存在という立法事実が存在しないまま」スイッチ直後品目等について3年間であれ、4年間であれネット販売を禁止することは、薬事法改正によってであれ、省令の定めによるものであれ「違憲と考えられる」と、ネット販売規制の動きを批判している。
厚労省では現在、「スイッチ直後品目等の検討・検証に関する専門家会合」、「一般用医薬品の販売ルール策定作業グループ」の報告書を踏まえ、「スイッチ直後品」および「劇薬指定品」28品目を含むOTC薬の取り扱いおよび、医薬品のインターネット販売規制のための法案づくりが行なわれている。
今国会への法案提出のスケジュールについて、「まったく目処が立っていない」とする厚労省だが、政府内の議論がまとまらないなか、ネット解禁に反対姿勢を示す議員連盟が今国会への議員立法提出に向けて動いているとの話がある。
一方、規制改革会議(岡素之議長)は31日、インターネット販売の規制を強める動きをけん制する意見書を提出するなど、解禁賛成・反対派のバトルが再開した。
▼関連リンク
・医薬品のインターネット販売規制を行おうとする薬事法改正に関する意見(PDF)
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