<かつて九州でも同じことが>
実はここ九州でもアクアクララの工場を巡っては似たようなことがかつて起こっていた。アクアクララ本部が北部九州に拠点工場をつくり、既存の、プラントを持った2件ものフランチャイジーを排除するような動きをしていたのである。ただ、本部によるとこれもフランチャイジーを排除するために行なったことではない、と今回と同じような理由づけがなされていたのだが、結果としてフランチャイジーはアクアクララからの脱退を余儀なくされていた。今回の件とまったく同じである。結果としてフランチャイジーは撤退しているのだが、それでも腹に据えかねるところがあったようで、争いは続けられており、現在、最高裁の判断を待っている状態だという。アクアクララ本部に、この件について尋ねたところ
「それはフランチャイジー様の経営判断であり、私たちは口を出すことはできないことです」
との返答だった。
アクアクララは1度、民事再生を経験している。経営を引き受けた企業は従来の方針を覆して経営革新をしていく、というのはある意味では正しいことかも知れない。失敗した方策を改める、というのは正しい経営判断とも考えられるからだ。しかし、もしもビジネスの根幹である協力業者とのウィンウィンの関係をも、ないがしろにするような方針を打ち立てるようなことがあったら、それはやはり許されないように感じられる。今一歩冷静に、お互い納得した上で次のステップに進めるようになるならば、それが1番である。事実の見解の相違であるにせよ、いさかいが起こらないような仕組みづくりこそが、本件に限らずどの業界にとっても必要なことだろう。フランチャイザーの行動が正しいのか、フランチャイジーの怒りがもっともなのか。今後も取材を進めていく。
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