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コダマの核心

企業・人、再生シリーズ(14)カンボジア再生(3)~大谷賢二氏
コダマの核心
2013年11月 6日 14:02

<民間人最大の功労者の一人>
 11月4日、(財)カンボジア地雷撤去キャンペーン15周年の記念講演・祝賀会が行われた。記念講演会には330名、祝賀会には180名の人が参加した。
 スタートから終わりまで6時間の長丁場であったが、退席する人は稀であった。また記念事業を紹介するパンフレットには企業協賛広告が250万円集まった。この協賛広告金額からも、大谷賢二理事長の活動に対する熱烈な支援度合いが垣間見られる。

ootani.jpg 5年前の10周年の集まりには200名の応援団が参集したが、今回は50%増の330名が出席した。この数からも、この間、運動体が広範囲にかつ深く浸透していたバロメーターになる。
 誰もNPOの運動を気休めにやっている者はいない。しかし、NPO運動体といえども毎年、影響力を高めていかないと存在価値はない。福岡にも無数の社会運動団体があるが、大半は泣かず飛ばずのものが多い。その低迷状況のなかで(財)カンボジア地雷撤去キャンペーンが異彩を発揮しているのは、大谷氏の果敢な健闘心によるものだ。カンボジア政府にとっても、同氏の活動の存在は日本の民間人のなかで最大の功労者の一人であると認知している。大谷氏は1年の半分、カンボジアで地雷撤去および被害者の自立再生を手助けしているのだ。

<次は被害者の自立サポートと教育環境整備>
 今回はカンボジアから現地の人たちを5名、日本に招待した。その極め付きは、アキラの招請である。アキラに関してこのシリーズ(2)に紹介しているから省略する。アキラは、僅か日本語6カ月の自力研修の上に立って、15分の日本語スピーチをしてくれた。本当に頭が下がる。拙い日本語で語ってくれた「カンボジアから地雷をゼロにするのは自分の使命」の言葉を耳にして出席者は感動し、鳴りやまない拍手で返した。ネット読者には是非、お奨めしたい。「カンボジア・シェリムアップのアキラ地雷博物館に行きなさい」。
 筆者が大谷氏を応援する際に「信用してあまり肩入れしないように」と陰口を叩く輩もいた。昨年6月にカンボジア視察に同行した経営者は、大谷氏とJC時代の仲間であった。その経営者が「プノンペンに来て初めて大谷君の運動が本物であることを知った」と驚嘆の声を発した。「博多・福岡は開放的」と言われるが、よそ者の筆者にしてみれば「猜疑心の塊の風土が残っている」と喝破したい。他人の言動に惑わされて邪見を抱く阿保が多い。自分で確かめれば良いのだが、付和雷同型がごまんといる。
 大谷賢二=カンボジア地雷撤去キャンペーンは、中村哲=ペシャワール会に次ぐ国際社会貢献団体と評価していい。国際都市・福岡にとって誇るべき団体である。
 ところが、日頃の不眠不休の酷使で大谷氏の体調が壊れた。腎臓癌に苛まわれているのだ。「11月4日の式典敢行まで倒れるわけにはいかない」と奮闘してきた。西日本新聞には「今期末で引退」と報じられていたが、軽率な報道である。大谷賢二氏は倒れるまで【カンボジア再生】に命をかける覚悟は完了しているのだ。

(つづく)

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