田村憲久厚労相は6日午前、一般用医薬品(OTC薬)のインターネット販売について記者会見を行なった。会見で田村大臣は、第1類OTC薬の取り扱いに言及。劇薬指定の5品目に関してはインターネット販売は禁止とし、スイッチ直後等23品目に関しては安全性を確認するための調査期間を原則3年以内とし、それ以後はネット販売を認めることとした。
日本再興戦略において定められたOTC薬の取り扱いに関しては、「一般用医薬品については、インターネット販売を認めることとする」とされたものの、「ただし、スイッチ直後品目及び劇薬指定品目については、他の一般用医薬品とはその性質が異なるため、医療用に準じた形での慎重な販売や使用を促すための仕組みについて、その成分、用法、用量、副作用の発現状況等の観点から、医学・薬学等それぞれの分野の専門家による所要の検討を行う。本年秋ごろまでに結論を得て、所要の制度的な措置を講ずる」との条件が付けられていた。
8月8日から3回にわたり、「スイッチ直後品目等の検討・検証に関する専門家会合」が開かれた結果、消費者の安全性に配慮したかたちで今回のルールが示された。
懸案とされた28品目に関する取り扱いが決まったことで、厚労省は薬事法改正の手続きに入る。今の国会に「できるだけ早く改正案を提出したい」(厚労省)としている。新ルールは来春から適用される。
また、スイッチOTC薬23品目のなかには、発毛剤「リアップX5」や解熱鎮痛薬「ロキソニンS」など新ルールの適用までに原則3年の調査期間を終える薬もある。
このような政府の方針に対してOTC薬のネット販売を展開するケンコーコムは、自社ホームページ上に「田村憲久厚生労働大臣の会見をうけて」とするコメントを掲載。全面解禁の流れが「捻じ曲げられた理由を聞かせて欲しい」と田村大臣に質問している。
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