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コダマの核心

【書評】1億円以上の金融資産家達は副島隆彦氏の新刊を読みなさい
コダマの核心
2013年11月 6日 07:00

<金持ちが日本を捨てる>
 副島隆彦氏が久しぶりに身ぶるいしたくなるような新著を上梓した。幻冬舎から発刊される【税金官僚から逃がせ隠せ個人資産】というタイトルの一冊である。海外に金持ちが逃げ始めているのは肌で感じる。シンガポールなどに会社を設立する中小企業の経営者が、周囲にごまんと存在している。「もう日本はヤバい」と認識し、危機封鎖に走ったのである。

 副島氏はまず『この国に絶望した富裕層が国外脱出中!!ひとまず財産を海外に』と奨めている。私は「もう遅い」と直感する。「資産移転シフトのピークは3年前ではなかったか」と思う。「日本には1,400兆円の個人金融資産がある」と言われているが、「200兆円はとっくの昔に外国に移転完了した」と私はみる。この外国への資産隠しの動きを財務官僚たちが危機感を持たないはずはない。もう着々と手を講じている。その動きを新刊から紹介するが、まずは1,500円出してこの本を読むことだ。

<【出国税】が検討される末期的時代>
 この新刊のP208からP212に上記の小見出しで恐ろしいことが書いてある。

 私は今の日本はすでに、金融統制体制に入っていると考えている。恐ろしい金融統制、国民統制、生活統制というところまで来ている。財務省では今「出国税」というものすごい税金を検討している。
 税務大学校の原武彦という教授がまとめたもので、国税庁のホ―ムページに出ている。簡単に説明すると、金持ちが国を捨てて出て行くならその金の半分は置いていけ、相続税分をとってやる。という課税制度だ。米国で3年前から始まった「出国税」をまるまるそのまま真似しようという魂胆だ(※関連リンク1参照)。
 アメリカでは、市民権(国籍)を放棄してアメリカを出て行く者たちに対してこの出国税が課され始めいる。300万ドル(3億円)を持ち出してシンガポール国籍になる、というのであれば、150万ドル(1億5,000万円)は置いていけ、という恐ろしい税制だ。時価、その時の値段で評価して、最高税率で55%もとられる。日本もそれをやろうと検討している。
 アメリカの金持ちイジメは、さすが先進国の中で1番だ。
 次に載せるのは、8月9日のブルームバーグの記事である。海外への課税逃れの取締りが厳しくなっている。たとえばアメリカ国民が外国に居住していても、資産開示をさせられるFATCA(外国口座税務順守法)の影響があって、市民権(国籍)を放棄した人が、今年は昨年の6倍になったという(※関連リンク2参照)
 このようにアメリカ国民の国籍(市民権)の投げ捨て行動が起きている。特に富裕層は本気でアメリカから脱出しようとしている。非課税国に逃げようとしている。このことがこの本全部を貫くテーマである。P69で書いたオバマの猫なで声の「戻ってらっしゃい。
悪いようにはしないから」に騙される富裕層はいない。
 アメリカは独裁国家や共産主義国の悪口ばかり言うが、アメリカの税金官僚による富裕層への圧力はものすごい。やはり税金制度で一番先を行っているにはアメリカだ。アメリカ市民、国民だったら今はもう諸外国に銀行口座を作れない。市民権(国籍)を放棄しても、「10年間は納税申告を背よ」となっている

▼関連リンク
・国税庁HP「非居住者課税における居住性判定の在り方-出国税(Exit Tax)等の導入も視野に入れて-」
・ブルームバーグ「在外米国人の市民権放棄、昨年の6倍-本国での税申告を敬遠」


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