<地域の観光資源をフル活用>
東京都千代田区で11月4日までの連休期間中、地域の観光資源をフル活用し、それぞれの地区の持つ特色を際立たせたユニークなイベント「千代田の秋まつり」が開催された。今年で3回目になる「カレーグランプリ」も人気を博し、神田界隈の注目度は上がっている。
神田界隈は、神保町の古本屋街、お茶の水の楽器店、小川町のウィンタースポーツ専門店の並んだ通り、近くにある秋葉原はアイドル、漫画、アニメなどサブカルチャーの聖地と、それぞれの地区でキャラが立っている。徒歩圏内に、さまざまな観光コンテンツが一堂に会している。
「秋まつり」では、神保町ではブックフェスティバルと古本まつり、お茶の水でジャズ祭り、小川町でスポーツ祭り、カレー店の集まる神田でカレーグランプリが同時に行なわれ、界隈は多くの観光客でにぎわった。
<スポーツ、古本、楽器...観光客回遊>
神保町古本街の「東京名物神田古本まつり」は54回目、「神保町ブックフェスティバル」は23回目、小川町付近のウィンタースポーツ店による「神田スポーツ祭り」は19回目と、歴史も長く、これまでにも首都圏から多くの買い物客、観光客を集めていた。スポーツ祭りでは、スキー場・観光キャンペーンも行なわれ、首都圏からスキー客の誘客を狙う北海道、青森県、群馬県などの団体も参加した。
それぞれ歴史のあるイベントだが、お客さんは自分の趣味の範囲で、その地区だけを見て帰るというケースが多かった。そこで、地区同士の回遊性を高めるために、「千代田の秋まつり」として同時に開催。千代田区は無料シャトルバスを運行するなど集客に力を入れ、ウィンタースポーツ、カレー、楽器、古本街のさまざまなカラーを持つ観光コンテンツによる相乗効果を狙った。
祭りのなかの食のイベントとして2011年から企画された「神田カレーグランプリ」は、大盛況だった。"カレーと言えば神田、神田と言えばカレー街"という新たな観光資源が、神田界隈のキャラクターを際立たせるのに一役買っている。
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