今年創業50周年を迎えた(株)三和興業。2年前に事業を引き継いだ大山哲寿社長は、早くから実務に携わって経営手腕を高め、福岡青年会議所(以下JC)の第58代理事長として、リーダーの素質を磨いてきた。「一以貫之」を信条とし、ぶれない経営哲学を貫いている。
<世界に飛び出し見聞を広げたからこそ今がある>
――社長が、現会長から代替わりしたのは、いつ頃ですか。
大山哲寿社長(以下、大山) 2011年です。私が10年にJCの理事長になったので、任期を終えて代替わりしました。16年にわたるJCでの活動からは、かけがえのないものを得ることができました。仲間、先輩、尊敬すべき師匠―会社の仕事では出会えないような、いろいろな産業の方と接することやまちづくり事業を通して、随分と視野が広がり、価値観も変わりました。
ただ、JCに入会したからといって、誰もが同じように得るものがあるとは限りません。入会の動機があるとないとでは、大きく変わると思います。
私の場合は、広い世界を見てみたかったという動機で自ら率先して入会しました。15歳のときにアジア太平洋博で行なわれた「アジア太平洋こども会議・イン福岡(APCC)」を見て目からウロコが落ちました。ぜひ自分も運営に参加してみたかったのですよ。
――APCCは、広い世界に飛び出せる絶好の企画ですね。しかし最近は、日本から積極的に海外に飛び出す若者が減っていることが、課題となっているようです。
大山 同感です。今の若者は、もう少し自分のテリトリーから飛び出すぐらいの勢いを持った方がいい。世界に出て行かないということは、日本国内にも出て行かないのでしょう。安全圏から出て行く勇気がないのでは、とさえ感じるときがあります。たとえば、家族とともに暮らす居心地の良さから抜け出したくない、など。
弊社のような解体業は、現場で命を張って作業する場に立つこともあります。リスクを恐れる姿勢には、もどかしさを覚えます。
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<COMPANY INFORMATION>
所在地:福岡市東区千早2-2-43 sanwaビル3F
資本金:3,000万円
TEL:092-671-1855
URL:http://www.sanwa-iec.com/
<プロフィール>
大山 哲寿(おおやま・てつひさ)
1972年生まれ。97年、(株)三和興業に入社。社外でも、福岡青年会議所第58代理事長などを歴任し、まちづくりや地域振興などに精力的に活動する。2011年、同社社長に就任。
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