長崎在住の漫画家・岡野祐一氏のエッセイ漫画を映画化した「ペコロスの母に会いに行く」(森﨑東監督)が、16日から全国で上映されている。
深刻な社会問題と捉えられがちな介護や認知症を喜劇として描き、癒しと感動を与えた同作品は、「介護喜劇映画」という新しいジャンルを生んだ。認知症の老母、みつえを介護する主人公ゆういちの、「ボケるとも、悪か事ばかりじゃなかかもしれん」という呟きは、多くの人々に希望と勇気を与えそうだ。
厚労省の発表によると、高齢者の要介護者等数は急速に増加しており、65歳以上の要介護者と要支援者の人数は、2010年度末で約506万人、01年度末に比べ約207万人増加している。また厚労省研究班(代表者・朝田隆筑波大教授)の調査によると、全国の65歳以上の高齢者の認知症有病者は10年時点で推計439万人。介護サービスのみならず、地域ぐるみでの理解と支援が必須といわれている。
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・映画「ペコロスの母に会いに行く」公式サイト
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