升永英俊弁護士は言う。「これまで1976(昭和51)年の最高裁大法廷判決によって魔法をかけられていた。"投票価値の平等は民主主義の根幹であり重要だが、絶対的な基準ではない"と。平等論では、絶対ではなくなる。2倍未満ならいいのかというように、"さじ加減"の議論をやってきた。しかし、多数決は多数決であり、これは絶対だ」。
<真実を否定する判決は真実によって否定される>
真実を否定する判決は、歴史の検証に耐えることはできない。地動説をめぐるガリレオ裁判が一例に挙げられる。地動説は、近代では16世紀、コペルニクスが天動説を否定して、提唱したものだ。17世紀になって、ガリレオが望遠鏡による天体観測などから地動説に確信を持ったが、地動説を否定するキリスト教の宗教裁判は、ガリレオを有罪とした。その後、300年以上の年月がかかったが、1992年、ローマ正教会が誤判を認め、冤罪が晴らされた。
升永弁護士は、ガリレオ裁判に例えて、こう指摘する。「真実を否定する判決は真実によって否定される。これが発見の破壊力だ。発見された事実が真理だから、全人類が肯定せざるを得ない」...(⇒つづきを読む)
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