1.預金残高について
・福岡県内の第一地銀は福岡銀行、西日本シティ銀行、北九州銀行、筑邦銀行。4行もあるのは全国でも福岡県だけである。第62位の北九州銀行はYMの一員であるため金融再編の渦に巻き込まれることはないが、第63位の筑邦銀行が単独での生き残りの道を探るのか、それとも九州地区の他の第一地銀と合従連衡して生き残りをかけるのか、次第にその選択肢は狭まっていると言えよう。
・九州・山口・広島の地銀22行中、第16位の南日本銀行、第18位の宮崎太陽銀行、第19位の豊和銀行は第二地銀であり、いずれも地元の大手企業の大半は有力な第一地銀に握られている。必然的に取引先は業況が厳しい中小企業が主体であり収益環境は厳しい。
このグループのうち北九州銀行を除く5行は新たな金融再編のうねりが起きた場合、単独で生き残るには厳しい状況にあり、県境を越えた第二地銀同士で合従連衡するのか、それとも核になる銀行の傘下に入るしか、道はないのかもしれない。
◆5,000億円以下の銀行
第20位 福岡中央銀行 6,218億円 (第一地銀)
第21位 長崎銀行 5,592億円 (第二地銀)
第22位 佐賀共栄銀行 5,091億円 (第二地銀)
・第20位の福岡中央銀行の頭取は福岡銀行の出身者であり、将来的にはふくおかFGの系列化に入っており、その名が残るかどうかはふくおかFGの経営戦略如何によって決まるものと見られている。
・第21位の長崎銀行は西日本シティ銀行の子会社となっており、生き残りについては親会社である西日本シティ銀行の経営戦略に左右されることになる。
・最下位の第22位である佐賀共栄銀行の山本孝之頭取は大蔵省出身であり、西日本シティ銀行の久保田勇夫頭取も大蔵省出身である。また佐賀共栄銀行の大株主に西日本シティ銀行が名を連ねており、将来的には長崎銀行と同様に西日本シティグループに入るものと見られる。
・要するにこの下位3行のグループはすでに金融再編の枠組みの中に組み込まれていると見られている。
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