3.14/3月期の当期純利益予想について(続)
<20億円以上~50億円未満の銀行>
第9位 十八銀行 45億円
佐賀銀行 45億円
第11位 宮崎銀行 43億円
第12位 熊本銀行 41億円
親和銀行 41億円
第14位 南日本銀行 35億円
第15位 西京銀行 24億円
・第9位は十八銀行の45億円、同じ長崎県を地盤とする親和銀行が41億円で2行を合計すると長崎県の第一地銀の合計は86億円となり、鹿児島銀行(97億円)、大分銀行(92億円)に肉薄する。
・第14位の南日本銀行は西京銀行より預貸金ボリュームが少ない。当期純利益は35億円を予想しており、意欲的な利益目標を掲げていると言える。
・第15位の西京銀行は24億円で、山口銀行(185億円)と比較すると収益基盤の差が歴然としているのが読み取れる。
・図表1を参照していただきたい。九州・山口・広島県および県庁所在地の人口である。この表で明らかなのは、人口の多寡によって銀行のボリュームも決まると言ってもよい。今後の人口減少にどのように対処していくかが、金融再編の大きな引き金となるものと予想されている。
<10億円以上~20億円未満の銀行>
第16位 豊和銀行 12億円
第17位 北九州銀行 10億円
宮崎太陽銀行 10億円
・このなかで北九州銀行は設立後2年を経過して利益を計上しているが、まだ収益構造が安定したとは言い難い状況である。また、豊和銀行や宮崎太陽銀行にしても大きな倒産が発生すれば赤字に転落する可能性があり、いかに収益構造を改善していくかが今後の課題となっている。
<10億円未満の銀行>
第19位 筑邦銀行 7億円
第20位 福岡中央銀行 4億円
第21位 佐賀共栄銀行 3.7億円
第22位 長崎銀行 2.7億円
・このなかで第一地銀は筑邦銀行だけであるが、預貸金および収益力を含めかなり厳しい状況が予想され、今後は他行との提携を模索することになりそうだ。第20位の福岡中央銀行の頭取は福岡銀行の出身者であり、将来的にはふくおかFGの系列化に入るものと見られる。
・第21位の佐賀共栄銀行は将来的には、長崎銀行と同様に西日本シティグループに入るものと見られている。
・このグループでは筑邦銀行を除き、福岡中央銀行、佐賀銀行、長崎銀行の3行はすでに金融再編の枠組みの中に組み込まれていると言っても過言ではないのかもしれない。
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