ファーストクラスで頻繁に出張し、議会中でも高級フィットネスクラブで健康管理に努める高島宗一郎市長のもと、福岡市職員の不祥事が連発している。11月29日、市産廃指導課の職員が10月に自宅マンション駐輪場の原付バイクに放火していたことで逮捕。翌30日、市立小学校教諭が酒気帯び運転で逮捕。今月2日には、市立中学校教諭が酒気帯びかつ無免許でバイクに乗って逮捕された。なお、放火事件が起きた10月の頭には、市外郭団体に出向中の男性職員が、ミニバイクの飲酒運転で逮捕され、大きく報道されていた。
同様に飲酒による不祥事が相次いだ2012年、高島市長は「自宅外禁酒令」を5月に発令。市職員を集め、「一部の腐ったミカン」といった手厳しい言葉も交えて綱紀粛正を呼びかけた。そして今年10月、不祥事を受けて、あらためて綱紀粛正を呼びかけるメールを市職員に送信(その直後、議会中に高級フィットネスで運動していたことが発覚。市長本人は一部の市民に閲覧制限をかけているフェイスブック上で正当化)した。
放火の職員と酒気帯び運転の教員2人はすべて50代。職務経験の抱負なベテランだ。"自分なり"に「襟を正せ」と市職員に訴えている高島市長であるが、世代が広く人数も多い組織を統率するための経験が不足しているせいなのか、なかなか不祥事に歯止めがかからない。とはいえ、これほど連発すれば、市民の不安は高まる一方。市長自ら、何らかの対策を市民に表明せざるを得ないだろう。
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