糸島市波多江の食品スーパー「生鮮市場マルコーバリュー」は2日、新たに移動スーパー事業の「買い物ワクワク いと丸くん」をスタートさせた。冷蔵・冷凍ケースを載せた移動販売車で市内3ルートを日替わりで回り、日々の買い物に不自由している高齢者などの買い物弱者を支援するのが狙いだ。
マルコーバリューでは、これまでも買い物が不自由なお客に対して送迎や配達のサービスを行なっていたが、今回の移動スーパー事業は、高齢者の方々が自分で財布を開いて買い物を行ない、納得して食事をするというサイクルが一番の健康促進だと考えて実施するもの。また同時に、高齢者の方々の見回り等の役割も担っていく。
当面は、長糸校区(月・木)、怡土校区(火・金)、雷山校区(水・土)の3ルートでの運行を予定しているが、その後はお客の希望に沿うかたちでの対応も可能な限り行なっていくという。
初日となったきのうは、早朝から出発式や長糸校区でのお出迎え式を終えた後、移動スーパーでの販売を開始。多くの方が笑顔で出迎えてくれ、なかには涙を流して喜ぶおばあちゃんの姿もあったという。きのう1日の利用客数は92名で、商品に欠品が出るほどの売れ行きもあって初日の売上は約8万円となった。
なお、移動スーパーの商品販売価格は、運搬等に費やすコストを考えて店舗販売価格から10円だけ上乗せしているが、これについて利用客からの異論や不満の声は出ていないという。今後は1日の売上目標額を約6万円に設定する。
マルコーバリューの幸田敏治社長は、「初日、多くの方々に喜んでいただけて、大変嬉しく思っています。自分の足でスーパーに来ることができない地域の高齢者などの買い物弱者のお役に立つことが第一の目的ですが、それと同時に、スーパーとしても外に向けての新たな事業としてやっていきたいと思っております。今後、順調にいけば、やがて移動販売車も4~5台と増やしていきたいですね」と語っていた。
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