ついにリコールに発展する中央保育園移転問題、連発する市職員の不祥事などで、今後の対応に注目が集まる高島宗一郎福岡市長。今回、福岡市民で匿名希望の読者から、市職員の意見をまとめたというご意見メールが寄せられた。1つの参考事例としてご覧いただきたい。
多少なりとも景気が上向き「今年の忘年会は回数、単価ともにアップ!」と飲食店を経営している私の友人たちは期待していました。でも彼らは今意気消沈しています。またもや福岡市教員の飲酒運転発覚、しかも連発で「予約がキャンセルになるのでは?」と戦々恐々なのです。複数の小中学校からは早々と「忘年会中止」の連絡があったそうです。
今回は「市長による禁酒令」は出ていません。
しかし知り合いの市職員からはこんな声が聞かれました「選挙を1年後に控えているから自分に反発が来ることを避けたいのでは?」と。さらに「とはいえ知らぬ顔で宴会やり放題、というわけにはいかないから『職員の自発的な自粛』ということにしたいみたい」。
どうも打つ手がないようです。アルコール依存症へのケアはやらないよりはやったほうがいいでしょうが、その費用はどこから出るのでしょうか?給与から天引きして捻出するのならわかりますが、「俺たちの税金を使ってそんな役人の身分の保証までやらなきゃいかんのかよ!さっさと辞めさせろ!」と、息巻く友人もいます。
これは事件(放火、飲酒運転など)が起こる前のことですが、昔から近しい、ある区役所の女性職員は「一時が万事。あの男は肝心なところで腰が引けているのよ」と言っていました。「職場の職員たちの評価は?」と聞くと「尊敬しているとか、リーダーとして素晴らしいとか思っている人に会ったことがない」とのことです。
「市長の政策を部下の職員はどう思っているの?」と質問すると、「独自の思いつきで打ち出したことは全部こけてその尻ぬぐいで大変。市民が多少評価できると思っていることは、おしなべて以前から部下が考えて準備してきたこと。さも自分の手柄の様に吹聴しているけど」と、つぶやくように言っていました。
また、別の女性中堅職員は「もともと『カワイイ区』で反感はあったけど、周囲のほとんどの女性職員がどん引きしたのはあの写真よ」と言っていました。「議会中の高級フィットネス通い」が発覚した後、市長がフェイスブックでアップした写真のことです。理屈云々と言うよりも「写真から、ナルシストで甘ちゃんで、スケベな人柄が滲み出ていて、気色悪い。みんな言っている」ということでした。九州の女性ならではの直感で、高島市長の「男の器量」を見抜いているようです。私は記事の文面の開き直りように反感を感じていたのですが、写真を改めて見返し、女性ならではの感想だと思いました。
個人的な好嫌もあるでしょうし、たまたま私の周囲にそういう職員ばかりだったのかもしれません。しかし私はリーダーへのこういう視線が市役所のモラル低下の根底にあると思います。言葉や口先ではなく、人格から滲み出てくる威厳、自らを律する厳しさが発する尊厳、そういう「人を束ねるリーダーとしての資質」が乏しいのです。
市長と言えば、市職員だけでなく、市民全員のリーダーです。このままでは愛する福岡市がどうなってしまうのか?
市長の大好きなプロレスに例えると、たとえ悪役(ヒール)であっても、迫力と存在感、主張のある人間は魅力的なものです。政策の善悪以前に、高島市長にはそれがない。一言で言えば「前座レスラー」がメインイベントのリングに上がっているようなものです。あがらせた市民にも責任があると思います。なにより、部下である職員らが一緒にリングにあがって戦うことはもとより、客席から懸命に声援を送ることもせず、しらけて見ているだけという印象です。
市民が真剣に声をあげるべきだと思います。もちろん声援ではなく、退場を促すコールを。
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