福岡市で10人が死亡した安部整形外科を受け、厚生労働省は19人まで入院できる有床診療所にスプリンクラー設置費用の半額を補助する方針を決めた。対象となる診療所は全国に約9,300施設ほど。今年度の補正予算案に100億円程度を盛り込み、新年度から早期に設置できるようにしている。
この対応について、消防機器を扱う業者に話を聞いた。「国は1施設の設置費用を1,000万円と計算しているようだが、実はそれ以上かかるだろう。内装の変更に加え、工事期間中、休診することで見えないコストが発生する。半額を補助しても、対象となる診療所にどれだけの余裕があるかはわからない」と答えた。グループホーム、医院への防災機器設置へ国からの後押しが進められるなか、業界も冷静に現状を見ている。
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