バイオネット研究所へのアースハートからの支出は約8億円。すべて貸付金として処理されており、そのことは前・船井メディア代表の野々垣健五氏も、周辺に語っている。
貸付は、複数回にわたって行なわれており、1回目(約4,000万円)はアースハートが問題解決のため野々垣氏紹介の税理士法人と契約を交わした2012年の3月頃だったとされる。バイオネット研究所への貸付は、野々垣氏が同社の代表を辞した後も続き、11月には2回で4億5,000万円もの資金がアースハートからバイオネット社に流れていた。このうち、5,000万円だけは同月中にアースハート側に返済されたという。
しかし、年が変わった1月。今度は4億円を越す額が、再度バイオネット社側に貸付けられており、両者間の資金の流れは奇妙な動きを続ける。
不可解なのは、昨年の貸付金のうち、1億5,000万円が税理士への報酬に充てられていたという話があることだ。アースハートへの脱税容疑を晴らすため雇われた税理士には、結果に応じて追加報酬が支払われる約束だったとされる。しかし、この追加分が、昨年の11月頃に、いったんバイオネット社側に入金されていたというのだ。
しかし、アースハートが福岡地検に脱税で摘発されたことから、この1億5,000万円は、アースハートに戻されたともいう。何ともおかしな金の動きだが、関係者によると、すべて野々垣氏が描いたものなのだという。
野々垣氏は、なぜこうした巨額の資金を動かし得たのか?さらに取材は続いた。
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