<強気の高島市長>
11月26日の新聞紙上に、高島宗一郎・福岡市長の『アイランドシティの土地売買をめぐって外資利用があるかも』という談話があった。高島市長は12月15日、福岡商工会議所議員忘年会で、「久しぶりの朗報になります。12月市議会において審議を経てアイランドシティの土地売却のメドがつきます」と語った。「あのプロジェクトのことを指して言っているのか?」と記者は直感した。
資料(1)「アイランドシティまちづくりエリア平面図」を参照していただきたい。分譲された土地の大半は、住宅用途になっている。センター地区(商業地区)の北の部分が、今後、売り出される区域である。住所で言えば、香椎照葉6丁目、7丁目である(資料(2)「アイランドシティ町界町名」)。現時点での販売の予定は集合住宅、戸建用が大半なのだ。この通りに不動産売買の処分が済めば、「なんだ!!百道浜の再来だけか。住宅供給だけしかできなかったのか」という批判の声が高まるだけだ。
ところが、ここにきてにわかに『外資資金1,000億円投資』という情報が表面化してきた。
<山中先生のiPS治療最先端医療拠点構想>
プロジェクトの概要は、(1)iPS治療最先端医療設備の建設、(2)国際医科大学の開校(大学院込み)、(3)その他関連設備の設置、(4)プラス複合事業の展開である。最低総事業費1,000億円になる。海外から優秀な医師・学者・学生を集める野心的なプロジェクトである。また、世界の金持ちを対象にした治療ゾーンも整備されるとか。この事業計画が達成されれば、アイランドシティの付加価値が上がり、都市福岡が国際都市へ飛躍する第一歩になるのだ。
第一プランは、香椎照葉6丁目の敷地を210億円で購入して事業費用1,000億円になるものだ。第二プランは7丁目まで含むもので、土地購入代金は400億円に達する。福岡市としてみれば、400億円で売ればおおいに助かる。ここまで事業が発展しなくとも、第一プランが完遂されてもありがたい話である。
問題は資金の出所である。この事業プランの責任者は「台湾企業のファンドを活用する」とコメントしている。事業完遂の成否は資金である。確実に調達していただきたい。
高島市長も福岡商工会議所議員忘年会で大見得を切った以上は、この山中伸弥先生iPS治療最先端医療拠点建設の実現を完遂すべきである。
※記事へのご意見はこちら