（株）旭工務店は終戦後の1947年５月、吉弘七平氏が創業したのがはじまり。53年９月に実兄の伊三郎氏が株式改組。その後、伊三郎氏の体調不良により63年９月、七平氏が２代目社長に就任した。日本経済が戦後の復興期から高度経済成長へと向かっていくなかで、同社の事業は戸建住宅にはじまり、ビル建設やマンション、公共施設など幅広い領域の受注をこなし、トップクラスの地場ゼネコンとして揺るぎない地位を確立するようになったのである。

　同社は、各分野で多くの実績を残してきている。そのなかでもマンション建設においては、群を抜いた存在である。そのマンション建設におけるキーワードは、「共存共栄ができるデベロッパーとの取引」である。
　同社の代表取締役社長の吉弘直彦氏は、「マンション建設に限らず、受注した案件は必ず納期と品質を遵守いたします。弊社の施工力と対比した受注を実践します。従って、弊社の施工力を超えた受注は行ないません。どのお客さまとも同じスタンスです。取引行との連携も含め、相互間において、共存共栄できるデベロッパーおよび取引先との関係構築が、実績に反映されております」と同社の営業理念について語る。

　同社の売上高100億円のうち約60％がマンション建設の事業で占められている。福岡市を中心に九州地区の全域での実績を有しており、総勢74名の同社の施工部隊に対する信頼度の高さを証明している。また、同社の受注先を見ると、地場の有力なデベロッパーが名を連ねる。それらのデベロッパーは地場力を前面に出し、大手の同業者に優るとも劣らないプロジェクトを実践している。そのプロジェクトの事業規模だけでなく、受注先の代表の経営哲学や人間力を正確に見極めて、共に事業をつくり上げていく同社の姿勢が明確である。

　2013年９月に設立60周年を迎えた同社。今後も、同社の経営哲学と理念である『ゼロから無限大への挑戦』をもとに、営業と施工が中心となり全社一丸となった経営マネジメントを実践していく。長年培った同社の信頼と実績は、地道な営業活動と堅実な施工力が源である。「特別なことはありません。営業と施工の強化に100％尽くすことです。そして、弊社に協力していただいている企業は350社あります。取引先、協力会社とともに、会社を永代にわたって事業を続けていく体質をつくることです」（吉弘社長）と、従来の基本路線は不変である。

　高い施工力でもって地場の企業との共存共栄により、地元の街並みを美しく、快適に、住みやすく、そして地球環境に貢献する建設の実践が、同社に期待される。

＜COMPANY INFORMATION＞
代　表：吉弘　直彦
所在地：福岡市博多区博多駅南5-10-13
設　立：1953年９月
資本金：１億2,000万円
業　種：総合建設
売上高：（12/8）100億8,338万円
ＵＲＬ：http://www.napsnet.co.jp/

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