福岡の財界を支える人材が一同に集結する国際パーティが13日、福岡市内で開かれ、約70名が出席した。

　福岡市内の旅行業界関係者が主催したもので、市からはハビタットや福岡空港、福岡地域戦略協議会のメンバー、さらには福岡市内やハウステンボスのホテル関係者らも参加。海外勢では、タイ国際航空や大韓航空、シンガーポール航空、中国東方航空らの海外航空会社福岡支店幹部やスタッフに加え、福岡在住のロシアやポーランド出身の語学教師らも出席し、国際色溢れる集まりとなった。

　会場には、日本語だけでなく、英語、中国語、ロシア語が飛び交い、「今後の福岡の可能性」「福岡が国際都市として今後やるべきこと」などについて具体的に話し合った。また、「福岡は『アジアの玄関口』を謳っているのに果たして本当に機能しているのか」「『玄関口』とただ言うだけではなく、海外在住者も含め国際感覚を求める人達が集まる場所を具体的に市内で提供するべきではないか」といった率直な意見も出された。

　国をあげて英語教育の重要性などが叫ばれているが、実際には「教育」よりも身近に「国際感覚」を養える場所が少ない福岡。市役所やアクロス福岡には、交流広場が設けられているものの、実際の交流場所として機能しているかどうかは疑問符が付く。また、参加者に航空会社関係者が多かったこともあり、福岡からの路線面についての話題も出された。「福岡空港国内線からのアクセスは良いが、国際線からはどうか？」「福岡から直行便がない中国・北京や台湾・高雄へは今後結べないのか？」などといった意見が出された。

　アジア系航空会社の担当者も交えて談笑するシーンもあり、国境の垣根を超えた意義ある集会となった。パーティに参加した中国系航空会社のスタッフは「昨年も参加したが、収穫が多かった。福岡には優秀な人材が多数集まっており、改めて福岡の今後の可能性を感じる」と話した。福岡では、先日も九州・アジアメディア会議が開かれるなど、「アジアの牽引役」をテーマに様々なシンポジウムや会議が開かれている。しかし、福岡が真の牽引役になるためには「理念」を出し合うだけでなく、国際感覚豊富な人材の発掘や、意見の取りまとめが今後の課題になってくるだろう。

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