福岡県内分譲マンション供給数6年連続ナンバーワン、投資マンション部門では10年連続ナンバーワンの(株)えん。「歴史を作ろう」、こう語る原田透社長の言葉は力強い。他社の追随を許さない供給数と組織力で記録を更新。その戦略と強さの厳選は何か――。
<都心に絞った販売戦略>
福岡の都心部を歩いていると、「エンクレスト」にぶつかる。これが過言ではないほど、都心部における「エンクレスト」の供給数には目を見張るものがある。2000年以来、都心部を中心に約70棟、約6,000戸の物件を供給し続けてきた結果、(株)えんはまちづくりの一端を担うデベロッパーとなり、「エンクレスト」マンションは福岡のシンボル的存在となっている。同社が13年にわたって「エンクレスト」を供給し続けてこられたのは、オーナーからの評価はもちろん、入居者からの支持を得ることができたからだろう。
1棟型と違い、分譲型の投資マンションは、物件購入費用などのイニシャルコストが低く抑えられる反面、1室ごとのオーナーとなるため、空室リスクが高いのが難点だ。同社は綿密にマーケティングを行ない、用地を仕入れることに長けているのはもちろん、底堅い需要のある「都心のワンルーム」に絞って供給することで空室率を抑え、かつ管理コストを下げることに成功している。
同社がマンションを供給するのは福岡市博多区・中央区の中心部。福岡市は人口が増加中であることに加え、単身者が多いまちだ。
原田社長は、「福岡市の地域性・発展性によって支えられ、これまで事業を継続することができた」と語る。他社の分譲型投資マンション同様、「エンクレスト」の投資利回りは決して高くはないが、それでも供給数で記録を更新し続けることができるのは福岡市の地域性による後押しがあってこそだという。
<「歴史を作ろう」 記録更新に挑む>
福岡市で投資型マンションを供給する競合企業は数多い。なぜ同社がナンバーワンであり続けられるか。それは、同社のツキや原田社長の経営手腕といったものだけではない。ナンバーワンたる所以は、組織としての効率の高さではないだろうか。自社物件で約6,000戸の管理物件を有している同社は、固定収入で販売コストがまかなえるレベルにまで達しようとしている。新卒採用を毎年行なうことで新陳代謝が良くなり、会社が安定。業績の浮き沈みが少ないシステムを構築。このシステムこそが「エンクレスト」のブランドをつくり上げ、さらなる収益を産み出す秘訣だ。
原田社長の目標は、10年連続ナンバーワン(福岡県分譲マンション供給戸数)、管理戸数1万戸の達成だ。そのために、社内における経営理念の共有も忘れない。「歴史を作ろう」と呼びかけ、それに呼応するかのように「エンクレスト」の供給数は増加。すでに6年連続ナンバーワンの獲得という快挙を成し遂げている。
| (後) ≫
<COMPANY INFORMATION>
代 表:原田 透
所在地:福岡市中央区大名2-8-22 天神偕成ビル6階
設 立 1989年11月
資本金:1億円
URL:http://www.en-jp.net/
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