風営法が厳しくなっている日本では、かつての「ジュリアナ東京」のようなディスコ風バーは徐々に淘汰されている。しかし、中国や台湾では「酒を飲んで、台上で踊る」というスタイルのバーが人気を集めているという。
「酒吧(ジョーバー)」と呼ばれるスタイルのダンスバー。台北や北京でも各地に点在している。台北のダンスバーは、東京からも芸能人が数日の休みを使って訪れ、飲んで踊って発散して帰る。「Room18」や「Luxy」といった人気店は夜中から明け方にかけて人波が押し寄せる。
一方、北京のダンスバーは夜8時半頃からオープンするのが相場だ。開店から1時間程度は洋楽のBGMが流れている程度だが、午後10時前くらいになると客も増え始め、会場は徐々にヒートアップしてくる。北京市工人体育場敷地内にある「拿鉄酒吧」は北京でも最も人気が高いとされるバーだが、雇われた中国人歌手や韓国人ユニットが、数曲、持ち歌を披露。その後、ムードにも促されて台上に客が上がっていく。現地の若者も多いが、欧米系の外国人女性も多い。酒は飲むが、決して「いかがわしい」場所ではない。留学で北京に住む彼女らにとってビールを飲み、台上で洋楽を聞きながら踊るというのは「ストレス発散」に繋がるのだ。
その他、中国や台湾では「カラオケ」も人気。日本では職場などでカラオケに行く場合、「一次会・居酒屋→二次会・カラオケ」という流れが多いが、中国では、職場の集まりであっても「一次会からカラオケ店で飲食しながら歌う」というパターンが多い。カラオケ店の部屋も日本のものより広く、圧迫感がない。
ただし、ある中国人報道関係者は「酒吧(バー)のような店ではワインやカクテルは注文しない方がよい。ほとんどが『偽物』だから」と話す。たしかに客はほとんどが「バドワイザー」「ハイネケン」といったビールを注文している。店が疑わしかろうが「楽しければよい」というスタンス、客も慣れたものだ。料金は一人当たり300元(約5,000円)以上からだが、日によっても違い、スマートフォンやインターネットのクーポン利用で割引になる。複数人入場の「ボックス販売」が基本で、人数が増えれば増えるほど割安になる。
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