2011年3月11日に発生した東日本大震災で被災し、飼い主と生き別れになったペットなどを保護している一般社団法人UKCジャパン(細康徳代表理事)は14日、福岡県朝倉市に新たな保護シェルターを建設し、動物たちを移転させる計画を正式に発表した。
UKCジャパンが東日本大震災の発生後に保護した動物は約1,000匹。発見場所や特長を写真とともにネット上に公開し、飼い主と引き合わせたり、仮設住宅暮らしで飼育ができないといった飼い主には了承を得て里親を見つけるなどの活動を行なってきた。約2年半で保護動物は約200匹に減ったものの、震災から時が経つとともに寄付金の額も減り、シェルター周辺の住民をはじめとするボランティアに支えられながら、どうにか保護を続けていた状況にあった。
朝倉市への移転は、同市山見中仁鳥のドッグトレーナー、青雲ドッグスクール・田辺久人所長からの提案から始まった。田辺氏は地元の小中学生を対象に、犬たちとともに生命の尊さを教える教育活動を行なっており、朝倉市の殺処分ゼロにも貢献している。風光明媚な秋月の近くにある田辺氏のドッグスクールの敷地の一部が新シェルターの建設予定地(画像参照)だ。
UKCジャパンは設立から、ドイツの動物保護施設「ティアハイム」をモデルとする、人と動物が共生する施設を建設していく考え。細代表は発表のなかで「当初は自己の薄い資金での範囲で被災ペットたちを移転させる施設までを頑張って建設します」「目標は、人間とペットたちが豊かに共生しながら社会に再出発準備をする~夢の村~です」と語っている。
▼関連リンク
・2014年春 シェルター移転のご案内(UKC JAPANのブログより)
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