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【異議あり!辺野古移設】西川征夫さん・命を守る会代表~問題を終わりにしたい
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2014年1月18日 07:00

 西川征夫氏(69)は、沖縄県名護市辺野古で真っ先に新基地建設反対で動き始めた1人。「命を守る会」の代表を務めてきた。1997年1月27日、辺野古の住民で「命を守る会」を結成、新基地建設に反対して8年間、オジーやオバーたちが座り込みを続けた。高齢化が進んだため、座り込みは、ヘリ基地反対協に引き継がれて、今も続いている。

 ――17年間、なぜ辺野古への新基地建設に反対を続けることができたのですか?

西川征夫・命を守る会代表 西川征夫氏(以下、西川) 純粋に、自分たちの集落に新しい基地を造らせないという一心でやってきた。私は、もともと保守を支える立場だ。基地にも悪い印象はありませんでした。ところが、17年前、普天間基地の辺野古移設が持ち上がって、沖縄基地の現状がわかってきたから、これだけ新基地反対を続けられた。
 私は、辺野古に新しい基地が造られるという話が最初に出た時まで、基地反対運動に参加したことがなかったので、「アメとムチ」というのがわからなかった。今では、身に染みてわかる。
 辺野古の新基地問題ほど、「アメとムチ」が露骨なことはない。
 仲井真弘多知事は、名護市にも辺野古にも何の説明もなく、新基地建設のための辺野古埋め立てを承認し、一方的に「苦労をかける」と言っている。
 仲井真知事は、埋め立てを承認して、「辺野古反対とは言っていない」と言い訳している。知事がずっと「県外、県外」と言うので、辺野古を受け入れると予想していた。知事が喜んだ振興予算は、「沖縄県140万人を代表して感謝」するような内容ではない。政治家には、決断が必要だが、県民が「基地はいらない」と言っているのだから、県民の感情としては、知事はそれに従うべきだ。
 「基地と経済はリンクするものではない」と言いながら、北部振興策など今までもお金がつぎ込まれ、現実にはリンクしてきた。しかし、地域の活性化につながらなかった。期待できないことがわかった。
 この地域は、保守、自民党で"洗脳"されている。以前の私がそうだったから。
 だから、「命を守る会」は、ヘリ基地建設阻止と一緒に、行政の刷新をかかげた。最初、辺野古区は「新基地を受け入れない」と決めた。その後も決定を撤回はしていないが、真っ二つに割れ、対立が始まった。
 17年前のように振興策に期待する人は減った。自民党を応援してきた人が、稲嶺進市長を応援している。

 ――知事は埋め立てを承認したが、みなさんの18年間の苦労を無にしてはいけない。

「命を守る会」が事務所前に掲げている看板=沖縄県名護市辺野古 西川 沖縄県民には、もうこれ以上基地を増やしてはならないという思いがある。地上戦に巻き込まれた体験を語り継いでいる。戦争につながる基地にはノーだ。アメリカはいつでも引き上げてもいいという指摘もある。それを引き留めているのが日本政府だ。政府や閣僚は「戦争にならないために基地がある」というが、基地があるから戦争になる。基地があるから攻撃され、一般住民が犠牲になる。
 しかし、残念なのは、基地問題には、アメがある。基地を生活の糧にしている人がいる。麻薬みたいなもので、やめたくてもやめることができない。辺野古は、基地を前に生活している。基地経済といっても、社交街には、米兵は以前のようには来なくなった。地元住民がうるおうといっても、今では、軍用地料くらいしかない。
 41市町村が普天間即時閉鎖・辺野古移設反対と言っている。県民意識がまとまって「基地いらない」という環境になった。沖縄が一枚岩になって、基地をなくすチャンスだ。上からの圧力に屈しなければ実現できる。この名護市長選挙で、この問題を終わりにしたい。

【聞き手・文:山本 弘之】


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