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福岡の活力を引き出し、商工業者と地域の相互の発展を(3)~福岡商工会議所・末吉紀雄会頭
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2014年1月21日 07:00

<地域総合経済団体としての責任を果たす>
 ――福岡商工会議所の会頭として、いよいよ3年目を迎えられますが、ご自身の1年目、2年目を振り返っては、いかがでしょうか。

福岡商工会議所 末吉紀雄氏(以下、末吉) 私が会頭に就任してすぐに打ち出したのが、「同質同量の情報共有」です。そのために「組織・運営の透明性」を高め、できるだけ多くの人が運営に参加するように取り組んできました。
 たとえば「事業計画・予算策定」にあたっては、私が就任する前までは必ずしも議員で十分な議論がされないまま、議員総会で決議していました。それを、「重点方針・政策課題」「事業計画・予算の骨格」と段階を踏み、その都度、議員にも意見をいただきながら進めるようにしました。これまでよりもコミュニケーションに時間をかけるようになったことで、議員から多くの意見をいただき、積極的に会議所活動に取り組んでいただけるようになったと思います。
 このほか、「福岡市への提言・要望」のとりまとめにあたっては、全議員に意見照会を行ない、寄せられた意見について可能な限り反映させるとともに報告を行なっています。また、情報共有の頻度・内容を充実させるため、月2回、商工会議所の取り組みやステートメントを「フラッシュレポート」としてまとめ、全議員に発信しています。
 このように、まだまだ十分だとは思いませんが、こうした取り組み・考え方が定着してきたのではないでしょうか。

 ――14年、今期の総仕上げは、どのようなことに取り組まれていきますか。

 末吉 商工会議所は、130年を超える長い伝統があります。しかし、社会・経済が大きく、また早く進展していくなかで、今、改めて商工会議所の存在意義を見つめ直す時期が来ているように思います。商工会議所では数多くの事業や取り組みを行なっていますが、「商工会議所がどのような役割を果たしているのか」「どんな成果を挙げていくのか」を1つひとつ確認・検証していかなければなりません。

 そもそも商工会議所は、他の経済団体とは違い、唯一法律に基づく団体であり、主に中小企業で構成されています。その役割を果たさなければなりませんし、責任も大きいと感じています。今後も地域総合経済団体としての責任を果たしていくため、基盤づくり・基盤強化に引き続き注力するとともに、会議所会員の多くを占める小規模事業者への経営支援強化にも、さらに力を入れていきたいと思います。

(つづく)
【文・構成:坂田 憲治】

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<プロフィール>
sueyosi_pr.jpg末吉 紀雄(すえよし・のりお)
1945年、福岡県生まれ。67年に西南学院大学商学部卒業後、日米コカ・コーラボトリング(株)(現コカ・コーラウエスト(株))入社。2002年に代表取締役社長兼CEOに就任。10年1月より代表取締役会長。2011年11月に、福岡商工会議所会頭に就任した。


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