沖縄県名護市長選で、普天間基地の辺野古移設反対を掲げる稲嶺進市長が再選された翌20日、在沖米軍は、普天間基地も嘉手納基地も含むすべての基地が"休業"。普天間基地のゲートも閉鎖中。宜野湾市や、嘉手納町、沖縄市などから米軍機の爆音が消えた。
一体なぜ?
米海兵隊報道部や嘉手納基地報道部に電話取材するが、いわゆる留守電で、「メッセージをどうぞ」の英文が流れる。名護市長選で辺野古への新基地NOの民意が示されたことに対し、喪に服して、飛行も自粛?と思いきや、なんのことはない、マーティン・ルーサー・キング牧師の生誕記念日、米国の祝日であった。
米国の祝日と言って"全店休業"するようでは、抑止力としてどう機能できるのか疑問は募る。軍事専門家によっては、米軍の予算不足が深刻なため、口実をつけては基地を閉めるなどして経費削減に努めているとの見方もある。
キング牧師は、人種差別撤廃のために、非暴力の抵抗運動によって、平等、人権の実現に生涯を捧げた。キング牧師の誕生記念日を祝うのは価値のあることだが、それを祝っているオバマ大統領はじめ米国の指導者は、この沖縄の現実と、沖縄の民意をどのように受け止めたのだろうか。「私には夢がある」というキング牧師の言葉は、米国のみならず世界中で語り継がれている。
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