23日、福岡アジアビジネスセンター(福岡市中央区)で「ラオス経済・投資セミナー」が開催された。主催は公益社団法人福岡貿易会。2010年、同会の会員が中心となり、福岡ラオス友好協会を設立しており、ASEANの一員であるラオスは2015年の経済共同体構築で注目される。2013年、対ラオスの直接投資額は約406億円で、前年比15倍と跳ね上がっている。
セミナーでは、ラオス計画投資省上級顧問である鈴木基義氏が「ラオスのビジネスチャンス 成功への秘訣」と題し講演した。ラオスとかかわって24年。ラオスで最も有名な日本人として名前が挙がることも多い鈴木氏。「ラオスは海と接しない、周辺を国に囲まれた『ランドロック』と言われているが、裏返せば5つの国と接し、物流の鍵となるランドリンクである」と述べたうえで、「製造業などでは、隣国と補完型の国際分業が可能」と説明した。途上国で心配される電力供給については、建設中の発電所一覧とともに、進出した日系企業の製造工場が紹介された。電力を含めたインフラも急速に改善されており、人件費も安い同国に注目が集まっている。
会場には、友好協会の会員やアジアビジネスに関心のあるおよそ30名が集まった。参加者からは「タイの非常事態宣言、カンボジア政権の賃上げデモ応戦なども気がかり」との声もあったが、治安が安定し急成長を遂げるラオス経済に高い関心を示していた。
なお、来月中旬には、福岡ラオス友好協会、在福岡ラオス名誉領事館主催で友好訪問団を派遣する。
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・福岡ラオス友好協会
・在福岡ラオス名誉領事館
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