がん治療などの最先端医療情報を提供する講演会が１月23日、福岡市内で開かれた。講演したのは、生命保険会社のエグゼクティブライフプランナーの吉田優貴雄氏。講演は、（株）データ・マックスと提携・連携する企業のビジネスパートナークラブ、IBC（ビジネス情報クラブ）の第19回例会で行なわれたもの。データ・マックスの児玉直社長が挨拶し、2014年の各企業の発展、連携の促進を祈念した。

　吉田氏は、ガンを患って亡くなった中村勘三郎さんや渥美清さんの事例について専門医から手術を疑問視する意見があることを紹介し、「専門家から、『食道がんは、放射線治療が世界標準。42カ月後まで見ても生存率が手術を上回ることはない』と指摘されている。治療方法は慎重に選ぶ必要がある」と述べた。手術、抗がん剤治療、放射線治療の特徴、メリット、デメリットに触れながら、セカンドオピニオンの正しい受け方などをアドバイスし、サイバーナイフや肝臓がんラジオ波焼灼術、BNCT（ホウ素中性子補足療法）などの最先端治療の情報を提供した。「サイバーナイフは、1200方向からそれぞれでは弱いX線を照射することによって、病巣以外へのダメージを小さくしながらがん部位に有効な放射線を照射する方法。呼吸などで人体が常に動くのにともなって動くがん部位を自動追尾してX線ビームを照射する。巡航ミサイルの追尾技術と日本の製造ロボット技術によって可能となった。」と解説しながら、各最先端医療の名医を紹介した。

　また、吉田氏は、脳外科、心臓手術の名医を挙げながら、頭蓋骨に１～３センチの小さな穴を開けて脳腫瘍を切除する鍵穴手術法、低侵襲心臓手術についても紹介。「自分の命に関わる問題だけに、いざがんになったときではなく、健康なときから、正確な情報を収集して、役立ててほしい」と語った。

　講演の後は、食事をしながら懇談し、ビジネス情報を交換し合った。

　IBCでは、毎月第４木曜日（通常）に例会を開催し、メンバーやゲストを講師に迎えて、各分野の最新トピックスなどの講演をしていただき、企業経営者や経営幹部らが情報交換と懇親の場にしている。次回は、３月27日開催を予定している。

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