福岡市の中心部に隣接する須崎ふ頭。九州管内における製粉の一大供給基地である同地に、日清製粉(東京)が九州地区における工場集約を目的に進出する。2011年1月末、須崎ふ頭内の民間所有地を日清製粉グループ本社名義で取得。民有地と市有地を分断していた道路を土地に変更した。その際福岡市は、この道路に埋設してあった管などを大きく迂回させてまで土地を確保し売却。過剰すぎるほどの便宜を図って誘致していた。その後、日清製粉の新工場は着々と工事が進み、今年2月に完成する予定である。
なぜ、福岡市が日清製粉を優遇したのか、巷ではさまざまな憶測が流れたが、順調に工事は進み新工場の完成の日が近づいている。同地区の地権者たちは市に対する不平不満を口々に言う。しかし、それもなし崩しとなりそうだ。そのようななか、「日清製粉グループありき」と言える事案が浮上する。小麦や大麦を蓄え安定供給を行なう博多港サイロ(株)の株式を同社が取得しようというものだ。
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