福岡県と台湾貿易センター・国際企業人材育成センター(ITI)が実施する「ビジネス研修プログラム」に参加している台湾人研修生23人が、1月31日、伝統的な「日本文化」を体験した。
訪れたのは「博多の食と文化の博物館(ハクハク)」や「麻生塾」など福岡市内の数カ所。麻生塾で「茶道」を体験した研修生達は、裏千家・宮井芳子先生の指導の下、茶菓子の食べ方から、お茶の入れ方、飲み方の作法などを学んだ。正座する習慣がない台湾人研修生は、畳の上で慣れない様子と緊張した表情を見せていたものの、日本の奥深い文化を吸収していくにつれ、和らいだ表情に変わっていた。
指導した宮井先生は「台湾人研修生達は言語面でのハンディはあるものの『日本の文化を勉強しよう』という強い熱意を持って来ている。真剣な姿勢に教え甲斐がある」と研修生たちの学習態度を評価した。正座の仕方、手の動作に加え、「どうぞお菓子のお取り廻しを」「お点前頂戴致します」など、問答の言い回しなども学んだ。日本で初めての「茶道」に挑戦した研修生の鐘方伶さんは「日本の作法は丁寧で勉強になる。とても有意義な時間だった」と感想を語った。鐘昕妤さんは「台湾にも『お茶の文化』はあるが、日本ほどに細かい作法ではない。日本で本格的な作法を学べて嬉しい」と話した。
研修生たちはこのほか、ふくやが運営する施設「ハクハク」で、明太子の製造工場見学や、明太子づくりを体験。日本や九州の文化に触れ、リラックスした表情を見せていた。
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