中洲の老舗飲食店の若女将によると、「昨年の忘年会、今年の新年会と流れが変わってきました」という。どう変わってきたのかと尋ねると、「幹事さんが予算の上限を言わなくなってきました。当店の価格設定に対して下げる要求がない。カネ回りが良くなってきたのでしょう」とのこと。「顧客単価が1,000円でも上がればまる儲けだなあ」と呟いたら、「おかげさまで」と、若女将はニコニコ顔になった。
ある業界団体の会長は、「最近の会合には準会員の参加が増えてきたようだ」という。この会の正会員の構成メンバーは地元福岡で占められている。準会員は東京・関西に本社がある企業だ。「おそらく福岡への出張予算がつきだしたので参加数が増えてきたのだろう。東京の企業では経費出費が緩くなってきた感じだ」と解説してくれた。
最近、福岡のホテルも価格設定が強気になってきた。博多駅周辺では廉価な宿泊価格のホテルがひしめき合って競争を繰り広げてきたのだが、来福する客が増え、宿泊稼働率が高まってきたのだろう。10~15%ほど料金をあげる動きが目立つ。多少稼働率が減っても値上げで儲けようと戦略を転換したようだ。
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