福岡市は、150万人の人口を有し、大阪以西では最大の都市だ。企業や行政機関に加え、大学・専門学校なども多い。若い人が多い活力ある街という印象を持たれている。一方、車で30分も走れば、自然あふれる地域が広がり、退職後は、福岡市に移住したいと考える人も少なくない。しかし、その福岡市の市政はというと、飲酒運転をはじめ市職員の不祥事が絶えず、その根本原因のひとつが、高島宗一郎市長の資質・姿勢にあるという声が高まっている。二元代表である議会はどのように考えているのか。今回は、日本共産党市議団の中山郁美市議に話を聞いた。
<福岡市長は交代が必要>
――福岡市長の資質が、大きな問題になっています。高島宗一郎市長に厳しい立場をとる日本共産党としてのお考えをお聞かせください。
中山郁美市議(以下、中山) 市長の資質が明確になってきたと思います。こども病院への人工島移転が決定しましたが、その検証過程も市民の声を汲んだ決定かというとそうはなっていない。人工島について、様々な異論や懸念が出されていたなかで、防災対策と福岡市西部に小児医療施設を作りますと記者会見で明らかにしていました。これをするから人工島で大丈夫だという決定をしましたが、地域循環型の暮らしや福祉を重視することで、両面とも根本的な手立てを取られていないと私どもは思っていますし、うその中身で決定したと見ています。その後行革プランが打ち出されましたが、公立幼稚園の廃止問題、それから今大問題となっている中央保育園の移転問題、こうした子どもに関わる問題で次々と保護者の皆さんから異論続出になっていて、子どもに対して非常に冷たい市政だと思います。
その対極にあるのが都心の開発。とりわけウオーターフロント開発と観光に力を入れる点。具体的な予算計上は新年度から出てくると思いますが、すでにちょこちょこした予算は出されて、観光客向けの整備には、ばんばん税金が投入されています。市民の暮らしについては後回し、切れる部分は逆にばんばん切られていっています。福岡市総合計画が決まりました。総合計画の審議会に私も参加していますが、市長の提案が容認されてしましました。総合計画では、都市の成長と市民の暮らしの質は両立できるのだということになっていますが・・・・。
私たちは地域の暮らしや福祉を応援しています。そこに必要な税金を投入すると言うことによって雇用も生まれる。安心できる保育所が増える、特養が増えると思います。わずか7カ所しかない公立幼稚園をもっと増やして、経済的負担が大変な保護者を支えることが必要だと考えており、政策的にも真っ向からぶつかります。そのなかで市長選挙をどう戦うかということになります。市民の皆さんの様々な運動が盛り上がっており、高島市長では駄目だと言う声が高まっている現状があります。そういう方々と私どもは、要求の一致点で連帯して新しい市長を作るということで望んで行きたいと思います。
中央保育園問題が発端となった市長リコール運動などの動向を見ながら、私たちが出来る協力はおおいに協力し、議会サイドとしてのスタンスを持ち準備を進めるつもりです。私たちが運動を引き回すようなことはしません。要求運動の方々を側面から支援していく。議会で論戦もしていく。これを国政でも市政でも貫いています。
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