動画サイトなどで大反響のAKB48の曲「恋するフォーチュンクッキー」だが、台湾では、人気女性歌手・范曉萱さんが2009年に発売した「管他甚麼音楽」という楽曲のパクリではないか?との声が一部の間で上がっている。
「恋するフォーチュンクッキー」は、ミュージックビデオの中で各地で踊り等を撮影した映像を数秒単位で混ぜ込みリズム感を出す構成になっており、プロモーションを掛けたい場所がいくつも出てくることで「広告」も併用させた効果が評価されている。台湾で2009年に発売された「管他甚麼音楽」も中に出てくるのは、嘉義市など台湾の自治体に歌手が赴き撮影、さらにはファンからも映像を公募して数秒単位で織り込む構成となっている。台湾ではかなりのヒットを記録した。
日本では「画期的な手法!」として人気を集め、「恋するフォーチュンクッキー」を模倣して、各団体が似たような映像を制作し、動画サイトに載せたりしているが、台湾の一部の音楽ファンの間では「フォーチュンクッキーそのものがパクリなのでは・・・?」との声があがっている。たしかに曲調も違うが、映像の編集の仕方は酷似している。
映像や音楽等の文化において「似ている」「影響を受けている」「パクっている」というのは線引きが難しいところだ。さらに、かつては各国の音楽マーケットは「独立」しており、音楽の類似性は指摘されることが少なかった。しかし、上海万博のテーマソングが岡本真夜さんの歌に似ていると指摘され公表中止になるなど、インターネットの普及は、「迅速でスムーズな文化交流」も促す一方で「国境を越えた類似性の指摘、告発」などにも結びついている。
日本人は、中国等を「パクリ文化」と非難するが、非難しすぎた分、いざ自らの方に「パクリ疑惑」が及ぶとバツが悪くなる・・・。
▼関連リンク
・范曉萱&100%「管他什麼音樂」MV(YouTube)
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