<強力な中小・中堅企業の存在こそが地域の活性化の持続へ>
弊社(株式会社データ・マックス)は、2014年11月10日を持って20周年を迎える。これまで中小企業の活性化のための経済情報発信を行なってきた。さまざまな企業の倒産と隆盛の現場に立ち会ってきたが、今、強力な中小企業・中堅企業が無数輩出している。経営力もグンとレベルアップした。これらの企業群が、地元の活性化に貢献している。福岡のにぎわいを支えているのも、この20年間に躍進した数多くの中小・中堅企業の存在があるからだ。
20周年を記念し、弊社が企画した出版事業『次代を創る100社』に登場する各企業は、それぞれの業種で活躍し基盤を確立した勇者たちだ。メンバーのなかには、筆者が企業調査マン時代から40年間、ウォッチングしてきた企業もある。素晴らしい中堅企業に成長したことに感服する。また、お互い同時期に企業を興し、切磋琢磨した同志たちもいる。彼らは素晴らしい経営者になったものだ。彼らと比較すると、自分の経営者としての怠慢さを恥じ入るばかりである。
2010年代半ばにおける企業経営の環境は、一段と厳しくなることが予想される。『次代を創る100社』の巻頭には3名の方々に登場していただいた。
最初に発言をいただいた山崎拓氏は、ご存知の通り、自民党中枢のポストおよび大臣の要職を歴任された。国家経営の中心を担った経験から、「政治家・国家運営をなす者の第一級の使命は平和な環境づくりだ」と喝破する。山崎氏は、現在の政治状況の危うさに警告を発している。我々経営者としても、日本国家経営の行く末を油断せずにチェックする必要がある。平和環境が保たれてこそ、企業経営が保証されるのだから。
巻頭2番目の登場者は、福岡県中小企業経営者協会連合会(中経協)の小林専司会長である。小林氏は、『国際化の視点』を強調する。同氏はJC時代に『アジア太平洋こども会議・イン福岡』を組織した。昨年、25回記念行事を盛大に行なった。この貴重な経験を踏まえて「福岡で、日本で磨き上げた中小企業のスキルを持ってアジアへ羽ばたけ!!」と強く訴える。中経協のメンバーたちも国際的視点には関心を抱いている。また最近、若手の経営者たちがASEAN進出に関心を持ち、果敢な動き・リサーチを展開しているのが目立つ。中小企業の経営にとっても、『国際化の視点』は最重要項目であろう。
3番目の方は、ワイエルインベストの山本亮社長である。同氏は原木輸入を手がけて、ピーク時期には年商100億円規模の売上を誇っていた。インドネシアの上空からこの国のハゲ山の惨状を目撃して愕然とした。「この国のためにお返しをしなければならない」という懺悔と使命感が沸々と湧いてきた。それからインドネシアで、マングローブ林再生事業に取り組んできた。山本社長は「マングローブ林の事業において、現地の住民たちの大量の雇用の場が生まれる。また、養殖業などの復興も可能になる。この事業こそが、私に残されたビジネス人生の最後の御奉公だ」と断じる。
3者の訴えには、我々経営者が肝に銘じて学ぶべきものがある。
最後に、「次代を創る100社」の発刊は3月25日となっております。
御賛同、誠にありがとうございました。
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