ライオン(株)(本社:東京都墨田区、濱逸夫社長)は、このほど、「健康日本21」が掲げる「歯・口腔の健康」の実現に向けて、予防によって歯・口腔の健康を守る「予防歯科」の浸透を図る活動を、今年から積極的に展開すると発表した。
「予防歯科」とは、ムシ歯などにかかってからの治療ではなく、かかる前の予防を大切にするという考え方。「健康増進のためには、歯・口腔の健康を損なうことで生じるQOLの低下を事前に防ぐことが重要である」という考え方に基づく。
そのためには、歯科医院などでの定期的な検診などを通じて「プロケア(プロフェッショナルケア)」を受けることと、歯科専門家の指導に基づいて自分自身で行なう「セルフケア」の療法で、健康な歯を積極的に守っていくことが大切である。
同社は、予防歯科で大切なセルフケアの3つのポイントを抑え、従来の「クリニカ」シリーズを新『クリニカ』ブランドシリーズとして新発売するとともに、今まで行なってきた普及・啓発活動を継続。歯科界や行政、学校などの連帯にも積極的に取り組み、歯・口腔の健康を守る予防歯科の浸透を図る活動を展開していく予定だ。
予防歯科で大切なセルフケア、3つのポイントとは
1)歯質強化を促す"フッ素"を口の中に残すこと
2)"歯垢"などの汚れを残さず落とすこと
3)ムシ歯や歯周病の原因となる"細菌"の増殖を抑えること
<国内で浸透しつつある「予防歯科」の動き>
生涯にわたる健全な口腔内維持のために、2011年「歯科口腔保健の推進に関する法律」の施行や12年「健康日本21」第2次公表など、治療から予防に視点を向けた取り組みを強化する動きが高まっている。それを受け「歯科保健に関する条例」を制定する自治体も拡大するなど、国を挙げて"歯と口腔の健康づくり"の取り組みが活発化している。
しかし同社が、日本・アメリカ・スウェーデンの3カ国においてオーラルケアに関する意識を調査した結果、日本は、諸外国に比べ「口腔内のトラブルを未然に防ぐ」意識が低いことが判明(【表】参照)。さらなる取り組みの推進が求められている。
【表】オーラルケア(歯や口のケア)に自信があるか(同社調査より)
※対象:15~69歳の日本人・アメリカ人・スウェーデン人の男女
サンプル数:計36,000サンプル(アメリカ人1,200、スウェーデン人1,200、日本人1,200)
調査期間:2013年11月22日~12月10日
調査手法:Web調査
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