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地銀22行の第三四半期を検証(5)
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2014年2月28日 07:00

3.当期純利益について
 表1の当期純利益(通期予想)を参照していただきたい。この表を予想利益の高い順に修正したのが下表6である。

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・ふくおかFG(福岡・親和・熊本銀行)および山口FG(山口・もみじ・北九州銀行)の利益は、単純集計したものである。連結集計した福岡FGの当期純利益予想は330億円、山口FGは275億円となっている。

・右端の計数は各銀行の預金と貸出金の和を表示している。銀行の収益はほぼこの和の大きさによって決まると言っても過言ではない。というのは預金のボリュームが多ければそれから派生する振込や投信販売手数料などの役務収入が上がるからだ。最近の傾向として貸出金の利ザヤ縮小により役務収益が銀行の大きな収益源になってきている。

・第三四半期(13/12月期)を終えて順調に利益を上げているのがわかる。既に14年3月末の予想利益を超えている銀行もあり、この1月余りの間に株価の大幅な下落などがなければ、増収増益の修正発表が相次ぐことになりそうだ。

4.銀行を取り巻く環境について
◆今は景気回復の追い風もあり企業の倒産は小康を保っているが、問題は今年4月から引き上げられる消費税や日銀が掲げる2%のインフレターゲット設定などの不透明感が増してきていることだ。銀行にとって15年3月期の収益環境は一転して厳しくなりそうである。
・また少子高齢化にともなう人口の減少や大手企業の海外進出などにより、日本経済は確実に縮小していくという現実がある。その影響を最も受けやすいのは地方銀行であり、いずれ地域経済の衰退とともに整理淘汰されることになる。

◆全国的に見ても地方銀行が18行と異常に多い九州地区は、ふくおかFGと西日本シティグループの傘下に入るのか、それとも大同団結して第三局を立ち上げるのか、いずれ金融再編の大きなうねりが訪れる日はそう遠くないと思われる。

(了)
【北山 譲】

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