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カンボジアの胎動を感じる(2)
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2014年3月 4日 11:26

【特別取材】カンボジア経済視察 プノンペン市内の交通事情

 アンコールワットに地雷とポル=ポト。そう、その国はカンボジア。近年は積極的な外国投資の呼び込みと安価で豊富な労働力を背景に安定した経済成長を遂げている。日本企業の進出が相次いでいる同国を視察し、経済を中心に知られざるカンボジアの現状と魅力を報告する。

<通りを行きかう様子を見れば>
トゥクトゥク 庶民の足は自転車、バイク、バイクタクシーやトゥクトゥクがメインだ。タクシーは見かけるが、ごくごくわずか。さらに流しのタクシーはなく、連絡をしても30分から1時間は待たされるという。現地カンボジアの企業はなく、中国と韓国のタクシー会社が進出している。暑さ、雨季の雨の多さ、空気の悪さを考えるとタクシーの普及が望まれる。とはいえ、保険制度の整っていない同国での事業展開は難しいのだろう。以前、日本のタクシー会社経営者に聞いたことがある。「タクシー会社にとっては、大なり小なり事故はつきもの。そのたびに、自社で対応しようものなら、商売にはならない」という。目に見えるインフラ整備に加え、様々な制度の整備もまた急務である。

 ではバスはどうか。観光バスは走っているが、ここには路線バスが存在しない。そのほか、車両の増加により交通渋滞がひどくなっており、それを緩和するために公共交通の導入が望まれるところだ。そんななか、今年2月、JICA(独立行政法人国際協力機構)はプノンペン都庁と連携し、中心部で1カ月の間、路線バス運行の社会実験を行なったという。今後、結果を分析して普及に向け進んでほしいが、せっかくJICAの関わった案件だけに、日本企業の進出競争になってくれることを願いたい。そのために、まず道路を占拠する迷惑駐車をなくして、バス停を設置することから始めないといけない。まだまだこれから時間がかかりそうだ。

カンボジア 交通 道路

(つづく)
【東城 洋平】

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